LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール)

製品説明 :LigaFastTM Rapid DNA Ligation System は、突出 (粘着) 末端を持つ DNA インサートを、たった 5 分 (平滑末端ならば約 15 分) でプラスミドベクターにライゲーションできるキットです。この高速ライゲーションシステムは、T4 DNA Ligase とプロメガ独自の 2 × Rapid Ligation Buffer を組み合わせています。LigaFastTM System では、ライゲーションされた DNA をトランスフォーメーションする前に精製する必要がありません。この 2 × Rapid Ligation Buffer は、使用前に ATP や Mg2+ の添加の必要がありません。

2 × Rapid Ligation Buffer (C671B):この酵素に添付された 2 × Rapid Ligation Buffer は、60mM Tris-HCl (pH 7.8)、20mM MgCl2、 20mM DTT、2mM ATP および 10% PEG からなります。このバッファーの性能は ATP に依存します。2 × Rapid Ligation Buffer は、室温で融解してください。Rapid Ligation Buffer 中の DTT は凍結すると沈殿することがあります。沈殿が生じた場合は、沈殿が溶けるまでボルテックスしてください (1~2 分かかります)。沈殿が再度溶解すれば、性能に影響はありません。

酵素の保存液:T4 DNA Ligase は、10mM Tris-HCl (pH 7.0)、50mM KCl、1mM DTT、0.1mM EDTA、50% glycerol に保存されています。

由来:組み換え体クローンを発現している大腸菌株

保存条件:-20℃ に保存。凍結融解の繰り返しや頻繁な温度変化を避けてください。Product Information Label の製品の使用期限をご覧ください。

ユニット定義:1 Weiss unit の T4 DNA Ligase は、1ug の Lambda DNA のHind III 断片を 16℃ で 20 分間反応させたときに 95% を越えるライゲーション反応を触媒するために必要な酵素量として定義されています。Product Information Label のユニット濃度をご覧ください。

使用方法

I. 標準的なアプリケーション

A. DNA のライゲーション

準備するもの

  • Nuclease-Free Water (Cat.# P1193)

プロメガでは、DNA 断片をプラスミドベクターにクローンする際に、ベクターとインサート DNA の比率を 1 2 から開始することをお薦めします。この比率は他の種類のベクター、例えば cDNA とゲノムクローニングベクターでは異なります。次の例は、3.0kb のベクターに 0.5kb のインサート DNA をライゲーションする際のモル比から重量比への変換を示しています。

ベクター(ng) × インサートサイズ(kb) × インサート のモル比 = インサート(ng)
ベクターのサイズ(kb) ベクター

例:

3kb のベクター 100ng を使うライゲーションの場合、0.5kb のインサート DNA はどれくらい加えますか。ベクターとインサートの比率は 1 2 とします。

100ng ベクター × 0.5kb インサート × 2 = 33.3ng インサート
3kb ベクター 1

以下の 3kb のベクターと 0.5kb のインサートのライゲーション反応ではベクターとインサートの比率は 1 2 を用いています。一般的なライゲーション反応には 100200ng のベクター DNA を用います。

1. 滅菌した微量遠心チューブで次の反応液を準備する。

ベクター DNA 100ng
インサート DNA 33ng
2X Rapid Ligation Buffer 5μl
T4 DNA Ligase (Weiss units) 3u
Nuclease-Free Water 最終液量 10μl

2. 突出末端(粘着)を持つ DNA は室温で 5 分間、平滑末端のものならば室温で 15 分間インキュベートし、ライゲーションする。


備考:

1. 2X Rapid Ligation Buffer を用いるライゲーション反応は、トランスフォーメーションする前に精製する必要がありません。

2. ライゲーション産物でコンカテマーが形成されることがあります。コンカテマー形成の程度はベクター対インサートの比率や反応温度、反応時間に依存します(1)。トランスフォーマントのスクリーニングをするときには考慮が必要です。



II. 付録-T4 DNA Ligase

分子量: 68kDa (2)

要求性: Mg2+、ATP、および DTT (2)。Mg2+ の最適濃度は 0.5~1mM です。Mn2+ は Mg2+ の代わりになりますが、Mg2+ の 25% の効果しかありません(3)。

活性の阻害: 150mM 以上の NaCl により 50% 阻害される (ニック部分で活性を確認)(2)。他の阻害剤には 0.2M K+、Cs+、Li+、NH4+、スパーミンが含まれる(3)。

不活化: 70℃ で 10 分間熱処理する(4)。



III. References
1. Pheiffer, B.H. and Zimmerman, S.B. (1983). Polymer stimulated ligation: enhanced blunt- or cohesive-end ligation of DNA or deoxyribooligonucleotides by T4 DNA ligase in polymer solutions. Nucl. Acids Res. 1 11 1, 7853.

2. Sambrook, J., Fritsch, E.F. and Maniatis, T. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY.

3. Engler, M.J. and Richardson, C.C. (1982) In: The Enzymes, Boyer, P.D., ed., Academic Press, New York, NY.

4. Protocols and Applications Guide, Third Edition (1996) Promega Corporation.

製品に関する情報はプロメガテクニカルサービスにお問い合わせいただくか、プロメガホームページwww.promega.com でご覧いただけます。