TNTâ Quick Coupled Transcription/Translation System

カタログ番号  L1170/L1171/L2080/L2081

※この説明書は簡易型の日本語マニュアルです。詳細については
Technical Manual No.045をご覧ください

もくじ

  1. 使用前の注意点
  2. 鋳型DNAについての注意点
  3. TNTR Quickによるin vitro転写/翻訳反応
  4. ルシフェラーゼコントロール
  5. RI標識導入率計測法
使用前の注意点
  • RNaseの混入に注意してください
  • Master Mixは使用時には4℃または氷上で取り扱い、使用後はすぐに-70℃に保存してください。
  • 3回以上の凍結/融解を避けてください。
鋳型DNAについての注意点

1.純度

  • 大腸菌からのプラスミド精製の場合、通常のアルカリ-SDS法またはWizard® Minipreps DNA Purification Systemで十分な純度が得られます。
  • PCR産物はそのまま、またはWizard® PCR Preps DNA Purification Systemまたはエタノール沈殿/洗浄して使用できます。
  • 制限酵素で消化したDNAの場合、フェノール/クロロホルム抽出+エタノール沈殿処理またはWizard® PCR Preps DNA Purification Systemで不純物を除いて下さい。
  • 鋳型DNAに含まれるエタノールは完全に除いてください。

2.コンストラクト

  • 5’-untranslated region(UTR)の強いヘアピン構造は除いて下さい。
  • ポリA配列を付けると翻訳効率が上がります(ルシフェラーゼの場合 2~5倍増加)。

 ▲ 直鎖状DNAの場合

  • プロモーター上流に20bp程度のDNAの遊びが必要です。
  • リボゾームが停滞するのを防ぐためにストップコドン(UAA)が必要です。
  • SP6 Systemでは転写効率が落ちるため直鎖状DNAを鋳型にするのことはお勧めしません。
  • 3’突出末端を持つ鋳型DNAは異常な翻訳産物合成の原因となります。
TNT® Quickによるin vitro転写/翻訳 反応

1. 反応液調製

A反応 →RI標識の場合

B反応 →Non-RI標識の場合Transcend™ tRNA使用 [カタログ番号 L5070または L5080 ])

C反応 →翻訳後修飾の場合
(Canine Pancreatic Microsomal Membranes 使用 [カタログ番号 Y4041 ])
In vitro転写/翻訳反応に上記ミクロゾームメンブレンを加えることにより、翻訳後修飾(シグナルペプチドの切断、グリコシレーションなど)の実験を行えます。

TNT 反応ミックス

A反応

B反応

C反応

[35S]メチオニン 標識の場合

Transcend™ tRNA標識の場合

翻訳後修飾(+CPMM)

TNTR Quick Master Mix1)

40μl

40μl

20μl

メチオニン、1mM

1μl

35S]メチオニン
(1,000Ci/mmolで10mCi/ml)2)

2μl

2μl

鋳型DNA3)

2μl (1μg)

2μl (1μg)

2μl (0.5μg)

Transcend™Biotin-Lysyl-tRNA4)

1μl

Canine Pancreatic Microsomal Membranes6) 7)

0.3~2.5μl

Nuclease-Free Waterで右の量までメスアップ5)

50μl

50μl

25μl

  1. TNT® Quick Master Mixは発現レベルを最大限引き出すために最適化していますが、特種な遺伝子の場合Mg2+(酢酸マグネシウム0.1~0.6mM)、K+(塩化カリウム10~50mM)の最適化が必要な場合があります。 Master Mixに含まれる内因性タンパク質は100~200mg/ml程度です。
  2. アマシャム社のRedivue L-[35S]メチオニン(カタログ番号 AG1094)をお勧めします。この製品の使用で、ウサギ網状赤血球抽出液由来の42kDaのバックグラウンドが抑えられ、安定剤も含まれています。通常の[35S]標識アミノ酸は不安定で、その酸化物は翻訳を阻害します。
  3. プラスミドDNAの場合0.2~2.0μg、PCR産物の場合100~800ngの使用をお勧めします。
  4. リジン含量の低いタンパク質または発現レベルが低い場合Transcend™ tRNAを増やして(1~4μl)感度を上げることができます。
  5. 反応にカルシウムを加えないで下さい。
  6. 添加するミクロゾームメンブレンの量は最適化を必要とします。通常、ミクロゾームメンブレン量を増やすと、修飾の割合は増えますが、ポリペプチド合成量自体が減少します。
  7. 添加するミクロゾームメンブレンの量は最適化を必要とします。通常、ミクロゾームメンブレン量を増やすと、修飾の割合は増えますが、ポリペプチド合成量自体が減少します
  8. SP6システムの場合、ミクロゾームメンブレンの添加により翻訳が阻害される傾向にあるため1.8μl以上添加しないでください。0.6μlのミクロゾームメンブレンで翻訳が約50%阻害されます。

 

2. 30℃で60-90分インキュベート
* 時間を短縮したい場合、37℃、30分でも可能ですが、非常に低分子量の翻訳産物ができることがあります。

 

3. 解析

SDS-PAGE

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ルシフェラーゼコントロール

ルシフェラーゼは61kDaの単量体で、完全長のタンパク質が活性を持ち、活性化には翻訳後修飾も必要ないので、本システムのポジティブコントロールに最適です。

1. RIによる検出

  1. 上記TNT® Quick反応Aと同様(鋳型DNAとしてLuciferase Control DNAを使用)
  2. SDS-PAGE またはRI標識導入率の計測 (翻訳産物は-20℃で2ヶ月、  -70℃で6ヶ月保存可能)

 

2.Non-RIによる検出 (ルシフェラーゼ活性測定)

  1. 上記TNT® Quick反応BからTranscend™ tRNAを除いた反応(鋳型DNAとしてLuciferase Control DNAを使用)
  2. ルミノメーター/シンチレーションカウンターによる検出

50μlのLuciferase Assay Reagentに2.5μlのTNT® Quick反応液を加え、検出機器で測光する。

 

RI標識導入率計測法
  1. 50μl翻訳反応液から2μlを98μl の1M NaOH/2%H2O2に混合
  2. ボルテックス後、37℃で10分間インキュベート
  3. 翻訳産物を沈殿させるために、氷冷した25%TCA/2%カザミノ酸 900μlを加え、氷上で30分間インキュベート
  4. Whatman® GF/Cグラスファイバーフィルターを少量の氷冷5%TCAで濡らし、3)のTCA反応混合液250μlを吸引により濾過し、翻訳産物の沈殿を回収。フィルターを1~3mlの氷冷5%TCAで3回洗浄。1~3mlのアセトンで1回洗浄。その後、フィルターは、室温または、ヒートランプで少なくとも10分間乾燥
  5. フィルターを1~3mlのシンチレーション混合液に入れ、転倒攪拌後、液体シンチレーションカウンターで計測
  6. 転写/翻訳反応液のトータルカウント数を計測するために、5μlのTCA反応混合液をフィルターに直接スポットし、5)の様に計測
  7. バックグラウンドカウントを計測するために、鋳型DNAを入れなかった50μl 転写/翻訳反応から2μlをステップ1)~5)に従って処理
  8. RI標識導入率計算

   

洗浄したフィルター(ステップ5)のcpm X100

未洗浄のフィルター(ステップ6)のcpm X 50

                        =導入率

9. バックグラウンドに対するfold stimulation計算

   

洗浄したフィルター(ステップ5)のcpm

鋳型DNAなし反応液からの洗浄フィルター(ステップ7)のcpm

                        = fold stimulation

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