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テックの一言 瓦版 2015年6月1日号

プロメガクラブ:研究のボトルネック解消をお手伝い 6 つの会員特典あり、会員の声を反映しさらに進化を続けています。 会員特価 限定品 RentaMax 新製品トライアル イベント優先招待 ポイントプログラム まずは検索 プロメガクラブ 検 索 入会方法はとっても簡単!入会費・年会費はもちろん不要 図 1 は、どちらも CV=10% でばらついている場合を想定して、Control と Negative Control を多数とった時 のばらつきの分布を正規分布とし て示しています。図 2 は極端な 場 合を 示しています(S/B=10 は CV=20%、S/B=2 では CV=1%)。図 1 の場合は、明らかに S/B=10 の 方がロバストですが、図 2 の場 合は、S/B=10 の方がロバストと言 えるでしょうか。図 2 の S/B=2 なん て実際にはありえないと思われる かもしれません。しかしこれは極 端な例ではありますが、これを客 観的に見ようというのが Z’です。 先の計算式で平均値に標準偏差の 3 倍を加算あるいは減算するとい うことは、Control として、あるい は Negative control として統計的に かなりありえない(確率 0.14% 以 下)ところを意味します。したがっ て 図 3 で示しました Negative control よりも大きく、Control より も小さい Assay window が全体の何 パーセントを占めるか、を意味して いるのが Z’であるということにな ります。ここで Z’を図 1, 2 の場合 に当てはめてみると、表 1 のよう になります。 レポーターアッセイガイド新発行のお知らせ 弊社ホームページよりご覧いただけます。冊子版もご用意しております。 ご利用の販売店または弊社ホームページよりご請求ください。 プロメガ株式会社 最新のレポーターテクノロジーとアプリケーション 第 1 章 レポーターアッセイとテクノロジー ● これまでとこれからのレポーター …………………………………………………………2 ● 最新鋭レポーター ̶ NanoLuc® ルシフェラーゼ ̶ …………………………………4 ● デュアルレポーター & マルチアッセイ…………………………………………………6 ● リアルタイムアッセイ ………………………………………………………………………………8 第 2 章 レポーターアッセイでできること ● シグナルパスウェイ解析………………………………………………………………………… 10 ● タンパク質間相互作用(PPI 解析)………………………………………………………… 12 ● プロモーター解析 …………………………………………………………………………………… 14 ● 核内受容体解析 ……………………………………………………………………………………… 14 ● タンパク質安定性解析…………………………………………………………………………… 15 ● RNA 干渉解析 ………………………………………………………………………………………… 16 ● in vivo イメージング & ウイルスのマーキング………………………………… 17 第 3 章 レポーターアッセイ試薬 & レポーターベクター ● レポーター実験の流れ…………………………………………………………………………… 18 ● アッセイ / 検出試薬………………………………………………………………………………… 20 ● レポーターベクター・クローン・細胞 ……………………………………………… 26 ● 関連製品(トランスフェクション・マルチアッセイ・ルミノメーター)…… 30 発光レポーターガイド 最新鋭 NanoLuc® ルシフェラーゼが広げるレポーターの可能性! レポーターアッセイの進化の歴史や実験の流れ ~最新アプリケーションまで 盛りだくさんの 1 冊 !! www.promega.co.jp/pdf/reporter_guide_2015.pdf ● レポーターアッセイが初めての方に ● 最新のレポーターアッセイを知りたい方に テクニカルスタッフの ちょっと一言 ~ アッセイ評価指標のあれこれ ~ アッセイ系のロバストネス / 頑強性 プロメガで取り扱っているセルベースアッセイあるいは酵素アッセ イなどが評価系として良いものかどうか示す指標として、Z’という 値がごく普通に使われるようになりました。この Z’という値、以下 の計算式で算出されます。ところでこの式の意味するところを考え たことがありますか。 Z’= (S-3SDS)(- B+3SDB) S-B S; Positive control の平均値 B; Negative control の平均値 SDS Positive control の標準偏差 SDB Negative control の標準偏差 この Z’は、各アッセイ系特有のばらつきすべてを考慮している点が重 要なポイントとなります。このばらつきを引き起こす原因は様々で、反 応系そのものの問題、手技、測定装置、測定法などであり、セルベー スアッセイはそれだけでセルフリー系よりもばらつきが大きくなるのが 一般的です。 この評価方法が提案されるまでは、S/B が使われていました(ここで S はアッセイ系での Control の平均値、B は Negative control の平均値で 100% および 0% control の基準値)。なぜこの S/B では系の評価には不 十分なのでしょう。たとえば S/B が 10 の系と 2 の系があってこれを比 較した場合、S/B が 2 の系の多くの場合は評価系として成り立ちにくい アッセイ系と考えられます。ただしそれが必ずしもそうとは限らない。 9/8 秋葉原〈東京〉 富士ソフト アキバプラザ 9/11 千里〈大阪〉 千里ライフサイエンスセンター 9/9 つくば〈茨城〉 つくば研究支援センター 発光アッセイセミナー開催決定 ! Advanced Cellular Analysis ~ NanoLuc® が未来を拓く~(仮) 詳細は Web から www.promega.co.jp/2015biolumseminar/ 図 1 の S/B が 10 の場合 は Assay window が 63% あり、 図 2 の S/B が 2 の場合は Assay window が 91% ある、というこ とになります。 一般的なアッセイ法で 一般的な値、吸光度や カウントなどの場合は特に必要はないか もしれませんが、ratio metric なアッセイな どアウトプットに慣れていない数字であっ た場合などに役立ちます。またアッセイで background(たとえば吸光度でバッファー だけの値)を引くということをしなくとも、 系の評価をすることができます。 簡単に言えば、S/B にばらつきを加味した指標、ということになります。 この評価方法、実は 15 年も前に発表されたもの * であり、そこでは Z’ が 0.5 以上、すなわち Assay window が 50% 以上あればロバストな系 であるといっています。日常使われるアッセイ系でも Z’を計算し、体感 している系のロバストの感覚と Z’と照らし合わせて把握しておくと、 経験のないアッセイ方法の場合であっても、自分の感覚として把握する ことができます。もちろん ratio metric assay などの場合は、単に ratio のみならず、生データも日頃から見るということも重要です。 *) J Biomol Screen 1999 4(2) 67-73 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=10 Control Negative 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=2 図 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=10 Control Negative 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=2 図 2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=10 Control Negative 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=10 Control Negative 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal S/B=2 図 3 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 frequency Signal +3SDB – 3SDS Assay Window S – B 表 1 S/B CV% Z’ 図 1 2 10 0.10 10 10 0.63 図 2 2 1 0.91 10 20 0.27 発光レポーター ガイド プロメガクラブ 瓦版 2015 年 6 月 1日号 瓦版は、クラブメールマガジンの 抜粋版となります。 メールマガジンをご希望の方は、 クラブにご登録ください。