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再現性の高いqPCRデータを報告するために!! ~qPCR試薬性能評価の重要性~

y = -3.38x + 12.68 r² = 0.99 再現性の高いqPCRデータを報告するために!! ~qPCR試薬性能評価の重要性~ 再現性の高いqPCRアッセイを実現するには、適切にqPCR試薬を選定することが重要です。 Cq値の大小のみでqPCR試薬性能を評価することは危険であり、再現性の低いデータの報告につながる恐れもあります。 Cq値 Template DNA dilution (log) Promega GoTaq 他社 qPCR 0 16.3 13.3 -1 19.4 16.5 -2 22.9 20.5 -3 26.4 24.8 -4 30.2 29 -5 33.1 32.5 -6 36.4 36.5 効率に大きな差がある(Promega=97.2%、他社=79.6%)ことに注目してください。 効率が90-110%を外れることは、アッセイの変動に脆弱であり増幅が安定しずらい試薬であることを示しているため、再現性の低減に つながる恐れがあります。再現性が高く質の高いqPCRを実施するには、増幅効率や感度に優れた試薬を選定することが重要です。 「より早いCq値が得られる=良いqPCR試薬である」 とは限りません! 1. 特異性(ターゲットのみが増幅していますか? ) ・テンプレートを含まないウェルで増幅が起きてないことを評価 ・融解曲線分析により増幅反応の特異性を評価(色素ベースのみ) 2. 繰り返し精度(バラつきはありませんか? ) ・トリプリケートサンプルを用いてCq値の標準偏差を評価 (n=3、SD≦0.5を満たすか?) 3. 直線性(テンプレート濃度とCq値に直線関係が得られますか? ) ・Cq値と初期テンプレート濃度(対数)から作成した検量線から相関係数を評価 (r 2≧が0.98を満たすか?) 4. 効率 (1サイクルでDNAが2倍ずつ増幅されていますか? ) ・テンプレート濃度(対数)とCq値の検量線の傾きから、効率を評価 (効率=-1+10(-1/傾き)、90-110%を満たすか?) 5. 感度(低濃度テンプレートでも信頼性の高いCq値が得られますか? ) ・テンプレート濃度(対数)とCq値に直線性のあるテンプレート最低濃度を評価 40 30 20 10 0 Cq値 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 log(template DNA dilution) 傾き = -3.38 r 2 = 0.99 効率 = 97.6% qPCR性能比較ガイドライン詳細はこちら ⇒ www.promega.co.jp/challenge2019/ PLG104 log(template DNA dilution) 40 30 20 10 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 0 Promega GoTaq qPCR試薬 Cq 値 傾き = -3.39 r 2 = 0.99 効率 = 97.2% 傾き = -3.93 r 2 = 0.99 効率 = 79.6% 他社 qPCR試薬 1点のCq値からqPCR試薬性能を適切に評価することはできません。幅広い濃度範囲のテンプレートを用いて5大要素を評価することが 重要です。プロメガはqPCR試薬性能の適切な評価方法を開発しました(詳細は次ページをご覧ください)。 プロメガ株式会社 他社 qPCR試薬の方がCq値が小さいため、良いqPCR試薬と判断しそうですが、、、 あなたはココを見逃している! <Promega qPCR試薬と他社qPCR試薬の性能比較例> qPCR試薬性能評価に重要な5大要素 ※1. お使いのリアルタイムPCR機種に応じて、2XGoTaq qPCR Master Mixに CXRリファレンス色素を添加してください(表2参照)。 ※2. 高濃度のCXRを添加した場合は、2X GoTaq Master Mixの使用量を増 やしてください(表2参照)。 ※3. プローブベースのみ qPCR 最適条件見極め完全ガイド 組成 容量 (20μl) 標準的な終濃度 2X GoTaq qPCR Master Mix (±CXR)※1 10μl ※2 1X Forward primer μl 200nM ~ 1µM Reverse primer μl 200nM ~ 1µM Hydrolysis probe※3 μl 100nM ~ 300nM DNA template ※ステップ4で添加 2–5μl ≦250ng Nuclease-Free Water (to a 20μl) μl □ ② CXR色素を添加 [オプション] 1. テンプレートDNA希釈系列を調製 ( 5~10倍希釈系列を推奨) □ ① テンプレート希釈系列の調製 反応液の調製 (20µl反応の場合) □ ③ 比較する試薬ごとに反応プレートを用意 □ ④ テンプレート無 [NTC] および トリプリケートの実施 工程 サイクル数 標準プログラム Fast プログラム ホットスタート 1 95 °C、2分 95 °C、2 分 変性 40 95 °C、15 秒 95 °C、3 秒 アニーリング / 伸長 60 °C、60 秒 60 °C、30 秒 解離(色素ベースのみ) 1 60-95°C 60-95°C ※ホットスタート条件は変更しないでください。それ以外のサーマルサイクル条件は ターゲットに応じた最適化が必要になります。 ※ ① ~ ⑧ の チェック項目を必ず実施してください 2. qPCR Reaction Mix を調製 ※表1参照 リアルタイムPCR 機種 色素ベース プローブベース 低濃度要求性 Stratagene Mx3000P and Mx3005P CXR添加不要 CXR添加量※1: 2 µl Stratagene Mx4000 Applied Biosystems 7500 and 7500 Fast ViiA 7 QuantStudio 高濃度要求性 Applied Biosystems 7000 CXR添加量※1: 20 µl 2XGoTaq with CXR使用量※2: 10.2 µl (20 µlスケール) CXR添加量※1: 33.4 µl 2XGoTaq with CXR使用量※2: 10.33 µl (20 µlスケール) Applied Biosystems 7700 Applied Biosystems 7300 Applied Biosystems 7900HT Applied Biosystems StepOne and StepOne Plus 表2.CXRリファレンス色素添加対応表 ※1 2XGoTaq qPCR Master Mix 1mlあたりのCXR添加量を示します。 ※2 高濃度CXRを添加した場合は、qPCR Reaction Mix調製に用いる 2XGoTaq qPCR Master Mix with CXRの使用量を増やしてください。 3.調製したqPCR Reaction Mixをウェルに分注 セット & 増幅 4.テンプレートDNAまたはNuclease-free waterを qPCR Reaction Mixを含むウェルに添加 5.サーマルサイクルプログラムの設定 ※表3参照 CXRリファレンス色素添加量はリアルタイムPCR 機器によって異なります。CXR 添加の必要性および添加量についてご不明の場合は弊社までお問合せください。 表3.プログラムの設定(標準法とFast法) 6.プレートを機器にセットし、スタート 7.反応終了後にデータ解析 □ ⑥ 比較する試薬ごとに装置をラン □ ⑤ GoTaqでは95℃2分間のホットスタート活性化を 確実に実施 □ ⑦ 融解曲線分析を実施 (色素ベースのみ) □ ⑧ 自動ベースライン設定、自動閾値設定でデータ解析 2枚のプレート、2回の装置ランで、簡単に試薬性能を比較できる方法を開発しました。 下記のチェック項目を確実に実行していただくことで、qPCR試薬性能を適切に評価することができます。 qPCR実験のあらゆるご質問・定量PCR&MIQE訪問セミナー等のご要望はこちらから https://promega.formstack.com/forms/challenge_form 注)既存のプライマー濃度やプローブ濃度条件がある場合は、 その条件をご使用ください。 テンプレートの希釈系列 トリプリケート ↑GoTaq® qPCR試薬 ↑他社 qPCR試薬も同様 注)既存サーマルサイクル条件がある場合には、その条件をご使用ください (ホットスタートを除く) ご質問には、 私がお答えします! 表1.qPCR Reaction Mix調製表 ※表2参照 PLG106 ※1-Step RT-qPCRをご購入の方で完全ガイドをご希望の方は、下記お問合せフォームよりご要望ください。