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最新の GPCR 解析ツール:センサーからレポーターアッセイまで

最新の GPCR 解析ツール:センサーからレポーターアッセイまで アカデミア創薬サポートプロジェクト 創薬における重要な過程に、in vitro での活性評価があげられます。薬効薬理と異なり、多くの化合物を評価する必要性から、評価系は偽陽性・偽陰 性が少なく、かつ簡便で定量性があることが求められます。プロメガは独自のバイオルミネッセンスを主軸の技術として、創薬に最適なアッセイ系を 構築しています。今回は、G たんぱく質共役型受容体(GPCR)を標的としたツールをご紹介します。GPCR は、作用薬アゴニストの結合を引き金とし て細胞にさまざまな変化をもたらします。これらの変化をライブセルで検出できるユニークなアッセイ系を紹介します。 cAMP センサーを内蔵したルシフェラーゼ GloSensor™ cAMP を細胞内 に導入することにより、細胞内の cAMP 濃度のカイネティクスを観察する ことができます(図 1)。cAMP の測定は一般的に競合法で測定すること が多く、通常 cAMP 増加に合わせてシグナルが低下しますが、本系はシ グナルが増加する点と細胞数の至適化の必要が無い点が大きな特徴で す。また、cAMP 増加にともなう PKA の活性化、すなわち PKA 触媒ドメイン (CA)から調節ドメイン(R2A)の解離をタンパク質間相互作用検出ツー ル NanoBiT ® あるいは NanoBRET ™で測定することができます(図 2, 3) 7707TA N 359–544 RIIβB 4–355 C N C N C 図 1. GloSensor™ cAMP の反応模式図 ルシフェラーゼに組み込まれた cAMP 結合ドメインに cAMP が結合することに より、構造が変化してルシフェラーゼ 活性を獲得する。 LgBiT Protein Kinase A SmBiT cAMP cAMP cAMP cAMP cAMP cAMP Regulatory (R2A) Catalytic (CA) 図 2. NanoBiT ® による PKA 活性化の反 応模式図 PKA 触媒ドメイン(CA)-SmBiT およびタ イプ 2 調節ドメイン(R2A)-LgBiT は複 合体を形成しており、細胞内 cAMP の 増加に伴い R2A が解離し、NanoBiT® も 2 つに分かれて消光する。 ( ※このアッ セイ 系 は、NanoBiT® PPI Starter System のコントロールアッセイと して付属しています)。 100 1000 100 10 1 75 50 25 0 0 0 20 40 60 Time (minutes) NanoBiT NanoBiT (% signal decrease) (fold signal increase) GloSensor cAMP 22F 13380MA Isoproterenol cAMP Forskolin cAMP Propranolol cAMP GloSensor cAMP 22F 図 3. cAMP 濃度変化のダイナミックスをモニタリングできる 2 種類のバイオセンサー β 2-アドレナリン作動性受容体発現細胞に、GloSensor™ cAMP あるいは NanoBiT ® (SmBiT-CA および LgBiT-R2A)を発現させ、アゴニスト(イソプロテレノール;ISO), アンタゴ ニスト(プロプラノール;PRO), アデニル酸シクラーゼ アクティベーター(フォルスコリン; FSK)を順次添加した。NanoBiT ® 反応の可逆性が観察されるとともに、GloSensor™ cAMP による 細胞内 cAMP 濃度の変化と対称的なパターンを示した。 多くの GPCR のシグナル伝達は共役する G α サブユニットにより異なり ますが、β -アレスチンの GPCR への結合は、G α サブユニットに依存し ない系として知られています。プロメガでは、NanoBRET ™ および NanoBiT ® (図 4)を用いて、β -アレスチンの結合実験系を構築しました。 この系ではカイネティクスを取ることにより、タイプ A 受容体とタイプ B 受容体では、異なった様式を示しました。 0 10 20 30 40 50 0 5 10 15 20 Time (min) Fold vs. vehicle ADRB2/ARRB2-ISO (10 µM) AVPR2/ARRB2-AVP (100 nM) Injection 図 4. NanoBiT ® による GPCR:β -アレスチンの相互作用モニタリング β 2-アドレナリン作動性受容体(ADRB2)およびアルギニンバソプレシン受容体(AVPR2) に対する β -アレスチン 2(ARRB2)の結合を NanoBiT ® で観察した。ADRB2 アゴニスト であるイソプロテレノール(ISO)および AVPR2 アゴニスト Arg8- バソプレシン(AVP)で それぞれを刺激前後の発光量を vehicle に対する比としてあらわした。(ACS Chem. Biol., 2015, DOI: 10.1021/acschembio.5b00753) このほか、BRET を用いた GPCR の二量体化およびインターナリゼー ション、細胞内 Ca 測定、エンドポイントでの cAMP の定量、応答配列 によるレポーターアッセイなどがバイオルミネッセンスを用いて測定す ることができます(図 5)。特にレポーターアッセイでは、最 新の NanoLuc® を用いたアッセイ系も可能になっています。 GPCR ではすべてセルベースアッセイをご紹介しましたが、セルフリーで 行う多くの酵素アッセイ系もサポートしています。しかもすべて、混ぜ るだけのホモジニアスアッセイです。 b g Gαs/i β-arrestin β-arrestin β-arrestin β-arrestin β-arrestin AC PK ATP cAMP CRE PKA 活性化 • NanoBiT™* レポーターアッセイ • NanoLuc • FLuc cAMP モニタリング • GloSensor™ cAMP* • cAMP-Glo™ 受容体の2量体化 • NanoBRET™* β-arrestin の結合 • NanoBRET™* • NanoBiT™* 受容体のインターナリゼーション • NanoLuc®* • HaloTag®* β-arrestin の解離 • NanoBRET™ * • NanoBiT™* CRE の他、その他のGPCR シグナルに応答する SRE, AP-1, SRF-RE, NFAT-RE 応答配列を含む レポーターベクターもございます。 cAMP 量の変化に応じて 活性化するPKA を ATP の 減少量としてとらえる 発光アッセイ。 *カイネティック測定が可能 図 5. GPCR 研究を加速させる様々な発光アッセイツール プロメガでは様々なセンサー、レポーターを用いたセルベースの GPCR 研究ツールを揃 えています。 関連製品 サイズ カタログ番号 価格(¥) センサー センサー発現ベクター pGloSensor™ -22F cAMP Plasmid 20 µg E2301 114,000 特 pGloSensor™ -20F cAMP Plasmid 20 µg E1171 114,000 検出試薬 GloSensor™ cAMP Reagent 25 mg E1290 57,000 特 250 mg E1291 260,000 タンパク質間相互作用 NanoBiT ® スターターキット NanoBiT® PPI MCS Starter System 1 キット N2014 180,000 NanoBiT ® PPI Flexi® System 1 キット N2015 180,000 特 サイズ カタログ番号 価格(¥) NanoBRET ™ スターターキット NanoBRET ™ PPI MCS Starter System 1 キット N1811 180,000 特 NanoBRET ™ PPI Flexi® Starter System 1 キット N1821 150,000 特 NanoBRET ™ Nano-Glo® Detection System 1,000 回分 N1662 200,000 特 NanoBRET に関しては、ベクター構築のお手伝いも行います。 レポーターベクター NanoLuc® シグナル応答ベクター pNL [NlucP/CRE/Hygro] Vector 20 µg 非カタログ品 78,000 特 pNL [NlucP/SRE/Hygro] Vector 20 µg 非カタログ品 78,000 特 pNL [NlucP/AP1-RE/Hygro] Vector 20 µg 非カタログ品 78,000 特 pNL [NlucP/NFAT-RE/Hygro] Vector 20 µg 非カタログ品 78,000 特 pNL [NlucP/SRF/Hygro] Vector 20 µg 非カタログ品 78,000 特 特 キャンペーン対象製品:詳細については 8 ページをご覧ください。 プロメガ 創薬 検索 今すぐ始めたいけど装置が無い?そんな時は… www.promega.co.jp/rentamax/ 3Promega KAWARABAN