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ヒトの骨からのDNA抽出

ゲノムDNA ヒトの骨からのDNA抽出 骨(ヒト) 抽出物DNA サンプル種ヒトの骨(第二次世界大戦頃のもの) 生物種ヒト サンプル量100 mg(粉末) 使用キット Bone DNA Extraction Kit (Cat.#DC6051), Maxwell® FSC DNA IQ™ Casework Kit (Cat.# AS1550) 解析ー 用意するもの • 歯科用ドリル • マルチビーズショッカー(安井器械) • Bone DNA Extraction Kit (Cat.# DC6051) • Maxwell® RSC Instrument (Cat.# AS4500) • Maxwell® FSC DNA IQ™ Casework Kit (Cat.# AS1550) • ボルテックスミキサー • 1.5 ml 遠心チューブ • 56℃に設定されたヒートブロックシェーカー • 高速遠心機 【脱灰処理】 1. 骨を洗剤で洗浄した後、歯科用ドリル(A) で2 cm 程度の大き さに切断する(B)。 2. 骨片をマルチビーズショッカーで粉末化する(C)。 3. 粉末100 mg を1.5 ml 遠心チューブに移す。 1. 下記に従い、検体数+2 本分の骨溶解カクテルA を調製する。 試薬1 検体分の量 Demineralization Buffer 400 μl Proteinase K (PK) Solution 40 μl 1-Thioglycerol 10 μl 2. 骨溶解カクテルA を骨粉の入った遠心チューブに400 μl ずつ加 え、ボルテックスで10 秒間で攪拌する。 3. ヒートブロックシェーカーで2.5 時間、56℃で加熱しながら1000 rpm で振盪する(D)。 A C D 本プロトコルは関西医科大学法医学講座 橋谷田真樹先生の ご協力のもと作成したものです。 B プロトコール 【検体の前処理】 お問合せ: プロメガテクニカルサービス  ● Tel. 03-3669-7980 / Fax. 03-3669-7982 ● E-mail: prometec@jp.promega.com プロメガ日本語ウェブサイト www.promega.jp 1 ゲノムDNA 骨(ヒト) ヒトの骨からのDNA 抽出(続き) 4. 検体をヒートブロックシェーカーから取り出しボルテックスで10 秒攪拌する。 5. 13,000 x g で5 分間遠心した後に上清を新しいチューブに移す。骨粉のペレットは廃棄してよい。 6. 下記に従い、検体数+2 本分の骨溶解カクテルB を調製する。 試薬1 検体分の量 Lysis Buffer 990 μl 1-Thioglycerol 10 μl 7. 骨溶解カクテルB を上清の入った遠心チューブに800 μl ずつ加え、ボルテックスで10 秒間攪拌する。 【カートリッジの準備~ラン】 1. 検体数分のカートリッジをMaxwell® RSC/CSC Deck Tray に立て、順にアルミシールを剥がす(E, F)。 ※ カートリッジの両端がカチッというまで、しっかりとセットする。 2. 同数のElution Tube をセットし、50 μl のNuclease-Free Water を加える。(G, H)。 ※ Elution Tube は下までグッと強く押し込んでください。 ※ Elution Tube のフタは、図のように手間側に向けてください。 ※ Elution Tube のフタは絶対に閉めないでください。 Nuclease-Free Water E G F H お問合せ: プロメガテクニカルサービス  ● Tel. 03-3669-7980 / Fax. 03-3669-7982 ● E-mail: prometec@jp.promega.com プロメガ日本語ウェブサイト www.promega.jp 2 ゲノムDNA ヒトの骨からのDNA 抽出(続き) 3. カートリッジのウエル8 に、プランジャーを置く(I, J)。 4. インキュベーション後のサンプルを全量( 約1.1 ml) をカートリッジのウエル#1 に加え、3-4 回のピペッティングを行い、 十分に撹拌する。(K)。 5. Maxwell® RSC にMaxwell® RSC/CSC Deck Tray をセットし、自動精製のランを開始する(L)。 K I J L 骨(ヒト) 結論 従来はEDTA を用いる脱灰処理に2 日、スピンカラムでのDNA 精製に半日程度の処理時間を要していたが、Bone DNA Extraction Kit とMaxwell® RSC を組み合わせることで脱灰処理を2.5 時間、DNA 精製を30 分に短縮でき、STR 解析 が可能なレベルのDNA をその日のうちに得ることができた。精製後のDNA を用いた定量ならびにSTR 解析の結果は従 来法を用いた場合と同等であり、時短化に非常に有効であった。 また、汎用機器であるヒートブロックシェーカーと遠心機があれば処理でき、特別な機器を必要としないためコスト面での 負担もなかった。 お問合せ: プロメガテクニカルサービス  ● Tel. 03-3669-7980 / Fax. 03-3669-7982 ● E-mail: prometec@jp.promega.com プロメガ日本語ウェブサイト www.promega.jp 3