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Maxwell® RSC Pathogen Total Nucleic Acid Kit (カタログ番号 AS1890) 簡易マニュアル

Maxwell® RSC Pathogen Total Nucleic Acid Kit (カタログ番号 AS1890) 簡易マニュアル 注意:キットを受け取りましたら、1-Thioglycerolを取り出し、残りの構成品を含むキット箱は室温で保存してください。取り出した1-Thioglycerolは2~10℃で保存してください。 ご用意いただくもの • ピペットマン (P-20、P-200、P-1000)とそれらのチップ • ボルテックスミキサー • 15mlまたは50mlコニカルチューブ • 56℃に設定したヒーティングブロック • [オプション] 95℃に設定したヒーティングブロック (BALおよび喀痰の前処理用途) • [オプション] 1× PBS (BALおよび喀痰の希釈の用途) • [オプション] コニカルチューブ用の遠心機 (大容量の尿検体の前処理用途) • [オプション] 破砕用ビーズ (糞便検体に含まれる難溶解性病原体の破砕用途) サンプル取扱いの注意 1. 採血後、1時間以内に、1,500×g、20分、25℃の遠心により血漿を分画し、血漿の層を新しい容器に移してください。血漿は冷蔵(2~8℃)で24時間まで保存できます。24時間以内に処理しない場合は、-20℃で5日間まで保管できます。 2. VTM中のスワブについて、プラスチック軸の合成繊維製のスワブのみをご利用ください。アルギン酸カルシウム製のスワブや木製の軸のついたスワブは、PCR検査を阻害する物質を含んでいる可能性があるので使用しないでください。スワブは直ちに2-3mlのVTMを含む滅菌チューブに入れてください。VTMと検体は2~8℃で72時間まで保存するか、-70℃で凍結保存してください。凍結融解の繰り返しは避け、霜取り(デフロスト)機能のある冷凍庫にサンプルを保存することは避けてください。具体的な採取および保存条件は、分離されたウイルスによって異なる場合があります。 3. 新鮮な尿検体は、処理前に4℃で24時間まで保存できます。長期間保存する場合は、EDTAを最終濃度20mMになるように加えてください。細胞溶解を避けるため、安定化した尿は4℃で保存してください。細胞溶解を避けるため、尿は凍結しないでください。凍結した尿を解凍すると、沈殿物が見られることがあります。サンプルの混合および/または加熱により、沈殿を再溶解する必要があります。沈殿物を除去するためにサンプルを遠心分離することは、無傷の病原性細胞が除去される可能性があるため避けてください。 4. BALおよび喀痰検体は2~8℃で72時間まで保存するか、-70℃で凍結保存してください。凍結融解の繰り返しは避け、霜取り(デフロスト)機能のある冷凍庫には保管しないでください。採取方法および保存条件は、分離された病原体によって異なる場合があります。 5. 便検体は、処理するまで、-20℃~-80℃で凍結してください。 BAL(気管支洗浄液)および喀痰からの抽出 1. 凍結保存の場合、室温にてBALおよび喀痰のサンプルを融解する。 ※ BALおよび喀痰のサンプルの粘性を低下させるため、等量の1X PBSで希釈し、ワイドボアチップを使ったピペッティングで撹拌する、もしくは、希釈とホモジナイズを行ってください。 2. 1.5ml遠心チューブに100~300μLのサンプルを加える(ワイドボアチップの使用を推奨)。 ※ サンプル間コンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチップを交換してください。 3. 12μLの1-Thioglycerolを加え、ピペッティングで撹拌する。 ※ 溶液は粘性が高いため、ピペッティングはゆっくりと行ってください。 4. 300μLのLysis Bufferを加え、10秒間のボルテックスにより撹拌する。 5. 95℃で5分間のインキュベーションを行う。室温に2分間置いて、十分に冷ます。 6. 30μLのProteinase K Solutionを加え、短時間のボルテックスにより撹拌する。 7. 56℃で20分間のインキュベーションを行う。 8. 以下の『カートリッジの準備』に進む。 尿からの抽出 少容量(300μLの尿)の場合 1. 沈殿した細胞を再懸濁するために、尿サンプルをボルテックスで撹拌する 2. 1.5ml遠心チューブに300μLの尿サンプルを加える。 ※ サンプル間コンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチップを交換してください。 3. 300μLのLysis Bufferを加え、10秒間のボルテックスにより撹拌する。 4. 30μLのProteinase K Solutionを加え、短時間のボルテックスにより撹拌する。 5. 56℃で20分間のインキュベーションを行う。 6. 以下の『カートリッジの準備』に進む。 大容量(30mlの尿)の場合 1. 沈殿した細胞を再懸濁するために、尿サンプルをボルテックスで撹拌する 2. 50mlコニカルチューブに30mlの尿サンプルを加える。 ※ サンプル間コンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチップを交換してください。 3. 2,000×g、10分の遠心を行う。 4. 上清をピペットで取り除く。沈殿したペレットを崩さないように注意する。 ※ ペレットを崩さないために、300μLまでの尿を残すことができる。 5. 300μLのLysis Bufferを加え、ピペッティングでペレットを再懸濁する。 6. 溶解液を1.5ml遠心チューブに移す30μLのProteinase K Solutionを加え、短時間のボルテックスにより撹拌する。 7. 56℃で20分間のインキュベーションを行う。 8. 以下の『カートリッジの準備』に進む。 血漿・VTM・パップテストサンプルからの抽出 1. 凍結保存している場合、血漿や培地は室温で融解し、短時間のボルテックスで撹拌する。 2. 1.5ml遠心チューブに300μLのサンプルを加える。 3. 300μLのLysis Bufferを加え、10秒間のボルテックスにより撹拌する。 4. 30μLのProteinase K Solutionを加え、短時間のボルテックスにより撹拌する。 5. 56℃で20分間のインキュベーションを行う。 6. 以下の『カートリッジの準備』に進む。 糞便からの抽出 1. 2mlスクリューキャップチューブに、100~500mgの便を秤量して加える。 2. 1mlのDilution Buffer (ST1)を加え、30秒~1分間のボルテックスにより十分に懸濁する。 3. 室温で、1,000×g、1分の遠心を行う。 4. 上清を適切なサイズのチューブに移し、液量を測定する。 5. 2倍量のDilution Buffer (ST1)を加える (この希釈倍率はDNA精製の事例に適用する)。 ※ ウイルスRNAを抽出する場合、さらに7倍量のNuclease-Free Waterでの希釈を行う(100μLの手順5で希釈したサンプル + 700μL Nuclease-Free Water)。 【オプション】糞便中の難溶解性の病原体からのDNA抽出のためのビーズ破砕方法 注:糞便中のグラム陽性菌や原虫のような難溶解性の病原体から核酸を抽出する場合、オプションでビーズ破砕工程を行うことができます。標準的な溶解法では不十分な場合、この追加のホモジナイズによって核酸精製収量を増加させることができる。 a. 希釈した便検体600μl~1mlをビーズ入り2mlチューブに移し、チューブを閉じる。 b. プレートタイプのボルテックスミキサーまたは同等品にチューブを置き、最高速度で10分間ボルテックスまたはビーズ破砕する。 c. サンプルと破砕ビーズの分離のため、最高速度で1分間の遠心を行う。 6. 300μLの糞便の溶解液を、新しい1.5mlチューブに移す。 7. 300μLのLysis Bufferを加え、10秒間のボルテックスにより撹拌する。 8. 30μLのProteinase K Solutionを加え、短時間のボルテックスにより撹拌する。 9. 56℃で20分間のインキュベーションを行う。 10. 以下の『カートリッジの準備』に進む。 カートリッジの準備 1. 検体数分のカートリッジをMaxwell® RSC/CSC Deck Trayに立て、順にそのアルミシールを剥がす。 カートリッジの両端がカチッというまで、しっかりとセットする 注意:サンプル数が16より少ない場合には、Maxwell® RSC/CSC Deck Trayの中央部分をお使いください。 2. 同数のElution Tubeをセットし、100μlのElution Bufferを加える。 Elution Bufferは30~100μlを加えることができます。ただし、30μの場合、磁性ビーズの持ち込みの割合が高くなることが予想されます。 また、喀痰をはじめとして、粘性を有するサンプルが対象となるケースが多いため、標準として100μl Elution Bufferでの溶出をお勧めします。 また、Elution Tubeのフタは絶対に閉めないでください。 3. カートリッジのウエル8に、プランジャーを置く。 4. 全量のライセートをカートリッジのウェル1に添加する。 ウェル1は最も大きなウエルです。カートリッジラベルに一番近く、Elution tubeからは最も遠い位置にあります。 6. Maxwell RSC Instrumentを起動し、STARTに続いて、『Pathogen Total Nucleic Acids/AS1890』を選択する。 7. Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを、Maxwell® RSC本体にセットし、精製操作をスタートする。 精製終了後の操作 1. Maxwell RSC® Instrumentのドアを開け、Elution Tubeのフタを閉める。 2. Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを取り出し、Elution Tubeを適切に保管する。 3. Maxwell RSC® Instrumentのドアを閉める。カートリッジとプランジャーを廃棄する。 4. Maxwell® RSC/CSC Deck TrayをMaxwell® RSC Instrument本体にセットし、精製操作をスタート。