3次元培養ヒト皮膚モデルからのRNA精製

3次元培養ヒト皮膚モデルからの RNA精製 2013 年、EU では化粧品および化粧品原料の有用性・安全性評価に動物実験を行うことが禁止され、日本で も化粧品業界などを中心に動物実験が廃止される方向にすすみ、動物実験代替法の開発が進められてきました。 マンダムは、動物愛護および3R(Replacement:動物を用いない方法への置換、Reduction:動物の使用数 の削減、Renement:動物に与える苦痛の軽減)の観点を踏まえ、2005 年にいち早く動物実験代替法開発 のための社内体制の強化を図り、動物実験代替法の開発に取り組んでまいりました。現在、製品等の安全性確 認は基本的にヒトを用いた試験(パッチテスト、スティンギングテスト等)および動物実験代替法(皮膚一次刺激 性や眼刺激性について3 次元培養皮膚モデルや3 次元培養角膜モデルを用いた試験法)を活用しています。 本稿では3 次元培養皮膚モデルよりマイクロアレイ発現解析に使用するRNA を精製する際の自動化について ご報告いたします。 精製度向上 マイクロアレイを行う際、A260/A280=1.8 以上、A260/230=1.8 以上が 求められているが従来のカラム吸着法では、特にA260/A230 の値が1.0 ととても低く解析にかけられない。 スループット向上 24 穴プレート2 プレート分でアッセイすることが多く、一度に50 検体ほど 精製する必要があるが、従来法では丸一日精製作業で費やされてしまう。 ブレがほとんどない 作業者によってブレが生じることがあり、安定した結果が得られない。 株式会社マンダム 製品評価研究所 河野まおり 先生 従来法であるカラム吸着法とMaxwell® による自動精製により回収したRNA の品質評価 マイクロアレイを行う際にはA260/A230=1.8 ~ 2.1 の基準値があり、従来のカラム吸着法では、 A260/A230 の値が基準値よりも低く解析にかけられない状態であった。Maxwell® 自動精製法で はA260/A230 値が飛躍的に向上するとともにバラつきも著しく低減された。 精製RNA の品質比較(A260/A230) 従来法 (カラム吸着法) Maxwell® (磁気ビーズ法) LabCyte EPI-MODEL ヒト正常表皮細胞を重層培養した ヒト3 次元培養表皮モデル 主として実験動物による皮膚刺激性試験の代替材料として開発された LabCyte EPI-MODEL(株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリン グ社)で培養した細胞よりRNA を精製した。 Maxwell® RSC Instrument ① サンプリング • ヒト皮膚モデル1 well から皮膚モデルをサンプリング ② サンプル前処理 • 氷冷した1-thioglycerol/Homogenization Buffer を 200 μl 加え、2 ~ 3 分間ボルテックス • Lysis Buffer 200 μl を加え、1 分間ボルテックス ③ RNA 精製 • 全量400 μl をMaxwell® カートリッジのウェル1 に加え、 機器にセットする ここ3 3 を 解決! 角質層培養カップ 表皮組織 メンブランフィルター 超簡単! たったこれだ 3 3 3 3 3 3 け3 ! 33 使用キットMaxwell® RSC simplyRNA Tissue Kit (カタログ番号 AS1340) 2.2 2 1.8 No. 1 1.6 1.4 1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 A260/A230 2 3 4 A260/A230 1.8~2.1 ラボプロトコル プロメガ株式会社 ビーズ方式の自動核酸精製システム 専用の試薬カートリッジを用い、NGSグレードの核酸をDNA なら約30 分、 RNA なら約60 分(DNase 処理含む)で自動抽出/ 自動精製 1 検体から最大16 検体または48 検体までの同時精製が可能 スタートマテリアルの前処理もセットアップも至って簡便 遠心器も分注器も搭載せず、クリーンベンチに入るコンパクトサイズ 初心者でも扱いやすい機器 + 高難度なニーズに応える試薬 = 高度な核酸精製 トラブルを低減する堅牢で簡便な精製システム Maxwell® RSC は、核酸を捕捉した磁性体ビーズを溶液中でマグネッ トロッドに吸着・解離させることで、洗浄や溶出を実施します(下図)。 構造がシンプルなため、コンタミリスクを伴うピペッティング法や、特 に粘性サンプルによる目詰まりが発生するカラム法と比べ、トラブルに 妨げられることなく高品質な核酸が回収できます。機器の操作、メン テナンスも簡単なため、初心者の方でもラクに使いこなせます。 自動核酸精製を成功に導く試薬 Maxwell® RSC の専用試薬キットはサンプルごとに最適なものが選択 できるよう、現在28 種類用意されています。1 つで多種サンプルに 対応する試薬は便利な半面、十分な結果が得られず最適化作業に時間 を取られてしまうことがしばしばあります。 プロメガは研究者のニーズに応え、自動化のメリットを最大化するため 試薬の選択肢を拡充し、さらにスペシャリストが試薬選択や困難な精 製のサポートを実施しています。 食品 動物 細菌・ウイルス 植物 自動核酸精製装置Maxwell® RSC による 様々な核酸抽出事例を公開しています。 機器がない! でも大丈夫! 無償貸出サービスのお申込みはこちらから Maxwell® RSC Instrument (カタログ番号AS4500) 2,900,000 円(税抜) Maxwell® RSC 48 Instrument (カタログ番号AS8500) 7,000,000 円(税抜) 核酸自動精製装置 Maxwell® RSC ※ 1 サンプルを1 カートリッジで処理 磁性体ビーズによる精製ステッププレパックのカートリッジ試薬 サンプルの混和 核酸の溶出 Plunger Sample ビーズの捕捉核酸の結合ビーズの洗浄 1 12 23 34 45 56 67 78 8 6 67 78 8 テクニカルサービス ● Tel. 03-3669-7980 ● E-Mail : prometec@jp.promega.com PK2411-01B 販売店 日本語 Web site:www.promega.co.jp プロメガ株式会社 本 社 〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町1-5 PMO日本橋江戸通 Tel. 03-3669-7981 大阪事務所 〒541-0051 大阪市中央区備後町4-1-3 御堂筋三井ビルディング Tel. 06-6202-4581 ※製品の仕様、価格については2024 年11 月現在のものであり予告なしに変更することがあります。