薬剤の作用機序

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薬剤の作用機序

酵素阻害剤の活性を調べる場合、競合する基質と酵素の親和性Kmを確認することが望まれます。また、阻害剤の作用機序を簡便に調べるために、競合することが予想される基質の濃度の違いによる阻害活性を調べる方法が用いられます。たとえば Kinaseのような酵素阻害剤は、その多くが基質であるATPの結合サイトに結合して阻害活性を示しています。RI化合物を用いた実験では、RI化合物はトレーサーレベルを用いるだけなので、ATP濃度を変えることは簡単です。しかし、non-RIの測定法が発展した現在、活性測定は容易なものの、ATP濃度を大きく変えることに耐えられないものが多々あります。
ADP-Glo®、特にADP-Glo® Maxは高濃度ATPに十分耐えるように設計され、ATPのKmを求めるのみならず、阻害剤の作用機序を調べることができます。


PKAによるKemptideのリン酸化。ADP-Gloを用いて、ATP,KemptideのKmを求めた。


二つのPKA阻害剤H-89(ATP競合阻害剤)、PKI(非競合阻害剤)を、10,100,1,000μM存在下で、阻害活性化を比較した。H-89はATP濃度依存的に阻害活性が低下したが、PKIでは変化が認められなかった。

これはPromegaのNNP (ADP, UDPなど)を測定するアッセイ系の特徴でもあります。


UDP-GloによるB-1,4-Galactosyltransferase 2,Blood Group B Transferase,polypeptide GalNAC Transferase糖鎖合成酵素に対するUDP-GalおよびUDP-GalNACのKmを求めた。

これらのアッセイでは、純度の十分高い基質を用いることがポイントとなります。