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プレートリーダー論: プロメガが求め、磨き上げる、真のスペック

「高感度」について プロメガの発光試薬はどのルミノメーターでも測定できるように発光シ グナルを大きくするように設計されていますが、試薬側の改良に限界が あるのも事実です。典型的なも のがレポーターアッセイであり、 細胞内タンパク質の発現検出を 得意とするルシフェラーゼレポー ターと蛍光レポーター GFP をプ レートリーダーで測定するとルシ フェラーゼの感度の良さがわかり ます(右図)。しかし、感度の高 いレポーターを選択しても細胞 数、トランスフェクション効率な どにより発現量自体が少なけれ ば試薬の性能ではカバーできな い場合もあります。このような場合でも高感度な検出装置であれば結果 を得ることができますが、低感度装置では十分なシグナルが得られない ため実験条件の見直しに時間を割かなければなりません。プロメガは このような問題を回避するために、フォトンカウンティング法を採用し、 高感度化を実現しました。 「ワイドダイナミックレンジ」について 新しいアッセイ系のため発光量が 予想以上に高く検出限界を超え てしまうなど、先の「高感度」と は逆のケースを考えます。このよ うな場合はアッセイを見直すのが 一般的ですが、ダイナミックレン ジが狭い装置では Gain を変える ことにより測定を可能にする方法 もあります。Gain の変更は一見良 さそうですが、実験を変更する度 に Gain を調整する必要がありま す。また、装置によっては、最大 発光ウエルを指定して Gain をア ジャストすることにより測定しま すが、実際には指定したウエルよ り高発光量のウエルがあると検 出上限を超え、そのウエルは諦 めるか、再度 Gain 調整しなけれ ばならないなど煩わしさがありま す。プロメガのルミノメーターで は高発光量時には電流測定法、 微量検出時には最高感度が得ら れるフォトンカウンティング法を 併用し、ダイナミックレンジ8桁 以上を実現しました。ダイナミッ クレンジの広い測定器なら発光量 の高いサンプルを希釈したり、機 器の調整などを行うことなくすぐ に測定することが可能なのです。 「低クロストーク」について フラッシュタイプのルシフェラーゼアッセイ試薬を使いやすくするために、 長時間発光(グロータイプ) を生じる試薬が開発され、ハ イスループットスクリーニン グに適した高感度アッセイと して幅広い用途に使われるよ うになりましたが、測定して いない隣のウエルの光まで も測定してしまうクロストー クというグロータイプ発光 特有の問題も同時に生まれ ました(右図)。プロメガで はこれを装置側で防ぐためにドームマスキング / デュアルマスキング方 式を開発し、クロストークを最小限に押さえることに成功しました。ク ロストークは左右上下斜めの少なくとも 8 ウエルからの影響があり、こ れを計算で補正することは容易ではありません。そういったことからも、 クロストークの少ない装置を用いることはとても重要です。 Signal[RLU] Luciferase conc. [log] A. 他社 1.0E+01 -14 -12 -10 -8 -6 -4 -2 1.0E+02 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06 1.0E+07 1.0E+08 1.0E+09 1.0E+10 1.0E+11 gain 1 gain 10 gain 100 マイクロプレートを用いたアッセイに多く用いられる測定法として、吸光度、蛍光、発光を用いた方法が一般的です。それぞれの測定技術は、試薬およ び装置の発展のもと、それらを最大限利用することにより、使いやすいものになります。ルシフェラーゼを用いた発光の場合、本来は発光時間が一瞬で あったものを長時間光らせるという工夫が試薬の大きな発展であり、また装置はより高感度の測定が可能な検出器を利用することなどが挙げられます。 プロメガが考える優れた検出システムとは? • 優れた装置 ▶ 最適化が不要で、すぐに信頼できる正確なデータが得られること • 優れた試薬 ▶ サンプルに影響を与えず、より簡単により多くの情報が得られること 今回は発光アッセイを最大限に利用するために有効な、高感度、ワイドダイナミックレンジ、低クロストークについて考えます。 東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 栄養化学研究室  小島 拓哉 先生 種々の遺伝子断片を組み込んで、いざレポーターアッ セイを行っても、必ずしも期待通りの結果が得られ ず、頭を抱えてしまうことが今までに多々ありました。何が問題か、コン ストラクト?、使用している細胞?、トランスフェクション効率?、など と逐一検証し、期待される(?)結果に結びつくよう試行錯誤しましたが、 大元、ルミノメーターの性能に関しては、頭の片隅に追いやって使用し ておりました。 こうした中で、RentaMAX を通じて GloMax® Discover を使用する機会を 得、これは試しにと、なかなか再現性が得られなかったアッセイ系を再 検討した結果、微量な差異を再現性良く検出することが出来ました。今 までの再検証に掛かった時間を嘆くとともに、GloMax® を用いたアッセ イ結果から次への検証を進める実験が組める、ちょっとしたワクワク感 も得られ、機械選びはやはり大切だなーと実感した次第です。 ダイナミックレンジが広い事、発光、蛍光、吸光測定への対応性、欲を 言えば切りが無くなりますが、一台でこれらの点をカバーする GloMax® Discover の利便性は、新たなアッセイ系を組み立てる際にとても有効で あり、実験を進める上で賢い選択になると思われます。ということで新 たな実験を進めたいと思います。 RentaMAX で機械選びの大切さを実感 お客様 の声 図 1. GFP と Fluc の発光強度の比較 GFP および Fluc の PBS 溶液を GloMax® で 測定した。GloMax® 以外の装置でも同様の 結果を得た。 図 3. クロストークの説明 A. 隣のウエルから直接検出器に届くクロストーク B. plate の壁を通して測定ウエルを光らせるクロ ストーク 図 4. プロメガのマスキングシステムによるクロストークの低減 図 2. GloMax® のダイナミックレンジと他 社装置のゲイン調整イメージ パネル A. ユーザー指定の最大発光ウェル ①に合わせて gain を 10(オレンジ)に設定、 測定上限を超えるウェル②が存在した場 合、Gain を 100 に変更③することにより ウェル②が測定範囲内に入り測定ができる ④。パネル B. GloMax® は 8 桁以上のダイナ ミックレンジがあり、Gain 調整の必要があ りません。 プレートリーダー論: プロメガが求め、磨き上げる、真のスペック A1 0.25% 0.20% 0.15% 0.10% 0.05% 0.00% A2 100% 100% A3 C1 C2 C3 隣接するウェルへの発光漏れ込み度合 (A2, C2 ウェルが発光している) :GloMax® Discover :他社の上位機種 A B 検出器 測定ウエル RentaMAX プログラム を通じて、プロメガのルミノメーター のパフォーマンスをすぐ に体験いただけます。 RentaMax 検索 Signal Intensity (RFU / RLU) GFP / Fluc conc. (M) GFP / Fluc in PBS 0 1E-12 1E-11 1E-10 1E-09 1E-08 1E-07 1E-06 1E-05 1E+1 1E+2 1E+3 1E+4 1E+5 1E+6 1E+7 1E+8 GFP Luc ① ③ ② ④ Signal[RLU] Luciferase conc. [log] B. GloMax(プロメガ) 1.0E+01 -14 -12 -10 -8 -6 -4 -2 1.0E+02 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06 1.0E+07 1.0E+08 1.0E+09 1.0E+10 1.0E+11 GloMax 6