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Maxwel® 16 Total RNA Purification Kit Protocol

作成日: 注意: この日本語マニュアルは製品に添付される英文マニュアルを翻訳したもの ですが、常に更新されるものではありません。最新の英文マニュアルについ ては以下のサイトよりご覧ください。 Maxwel® 16 Total RNA Purification Kit Protocol INSTRUCTIONS FOR USE OF PRODUCTS AS1050 Quick PROTOCOL 技術的なお問合せは: e-mail: prometec@jp.promega.com・Tel: 03-3669-7980・Fax: 03-3669-7982 Revised 8/07 Maxwell® 16 Instrument(AS1000)を用いたTotal RNA精製では、自動化装置による精製のまえにMaxwell® 16 Total RNA Purification Kit (AS1050)を用いたサンプルの前処理(ライセート作製)が必要になります。 このシステムを用いて回収したTotal RNA量は表1のとおりになります。 表1 Maxwell® 16 Total RNA Purification KitによるTotal RNAの回収 サンプル サンプル量 収量(µg) 純度(A260/A280) 動物組織 (マウス肝臓) 10 mg 50 mg 40 175 2.0 2.0 哺乳動物培養細胞 (HeLa 細胞) 5 × 106 cells 45 2.0 (安定化)血液サンプル 1 tube 5 1.8 全血から回収した白血球 5 ml 血液 5 1.8 植物組織(葉) 100 mg 30 2.0 用意するもの ・ 65℃ ヒートブロック ・ 微量高速遠心機 必要に応じて用意するもの ・ ホモジナイザー(例: Tissue-Tearor., BioSpec Products, Inc.) ・ 組織サンプル凍結用のドライアイス ・ 全血サンプルの白血球からRNAを精製する場合、Red Blood Cell Lysis Solution (Cat.# Z3141) ライセートの調製 表2.推奨するライセートの最大濃度 サンプルの種類 1回の精製に使用可能な サンプル量*1 ライセートの最大濃度 サンプル10mgあたりの Lysis Buffer量 マウス肝臓 50mg 150mg/ml 66µl マウス腎臓 50mg 100mg/ml 100µl マウス筋肉 50mg 150mg/ml 66µl マウス心臓 50mg 150mg/ml 66µl マウス脳 50mg 150mg/ml 66µl マウス肺 50mg 150mg/ml 66µl マウス脾臓 37.5mg 75mg/ml 33µl 哺乳動物培養細胞 5 × 106 cells 2 × 107 cells/ml – 植物組織*2 100mg 200mg/ml 50µl *1最適な収量と純度を得るためには、推奨のライセート最大濃度を超えないように注意してください。超えた場合は、ゲノムDNAの混入や磁 性粒子へのRNAの結合が低下することが予想されます。 *2 植物組織の種類によって、ライセートの最大濃度は変わることがあります。 Lysis Bufferの準備 1ml Lysis Bufferあたり10µl β-Mercaptoethanolを加える。 調製したLysis Buffer+β-Mercaptoethanolは4℃で1ヶ月まで保存できます。 (1) 動物組織からの 動物組織からのライセート調製 1.組織を適当量の Lysis Buffer 中で組織片が見えなくなるまでホモジナイズする。 2.ホモジナイズしたサンプルを氷上で 10 分間インキュベートする。 3.ライセートの粘性が高く、ピペッティングが困難な場合、さらに Lysis Buffer を添加し、粘性がなくなるまでホモジナイズする。 注意:ライセート調製が不完全な場合、 注意 RNA の収量、及び純度が低下することがあります。 Maxwell® 16 Total RNA Purification Kit Protocol INSTRUCTIONS FOR USE OF PRODUCTS AS1050 Quick PROTOCOL 技術的なお問合せは: e-mail: prometec@jp.promega.com・Tel: 03-3669-7980・Fax: 03-3669-7982 Revised 7/06 (2) 哺乳動物細胞からの 哺乳動物細胞からのライセート調製 1.接着細胞の場合は、トリプシン処理を行い培養プレートもしくはフラスコから細胞を解離させる。 2.細胞を回収後、遠心操作にて細胞をペレットにする。 3.氷冷した 1×PBS で細胞を洗浄し、できる限り上清を取り除く。 4.細胞のペレットに適当量の Lysis Buffer を加え、ボルテックスにより撹拌し、ライセートにする。 5.ライセートの粘性が高くピペッティングが困難な場合、さらに Lysis Buffer を添加して粘性がなくなるま でホモジナイズする。 注意:ライセート調製が不完全な場合、 注意 RNA の収量、及び純度が低下することがあります。 (3) 植物組織からの 植物組織からのライセート調製 1.植物組織を液体窒素で凍らせる。 2.組織を乳鉢で磨り潰し、完全な粉末状態にする。 3.適当量の Lysate buffer を植物組織に加え、ピペッティングを行い十分に混合する。 4.植物組織ライセートをチューブに移し変え、十分にボルテックスを行う。 (4) 血液サンプルからのライセート調製 1.全血をサンプル中の RNA に対する安定化剤を含むチューブに回収する(パクスジーン RNA 採血管な ど)。 2.3,000×g、10 分間 遠心を行い、白血球細胞を沈殿させる。 3.上清を除いた後、5 ml の脱イオン水を添加し、ボルテックスにより細胞を懸濁する。 (2, 3 の操作を繰り返す。ただし、2 回目のステップ 3 では、「5 ml の脱イオン水を添加し、ボルテックスに より細胞を懸濁する。」は行なわない。) 4.若干残っている溶液で白血球細胞が完全に懸濁するまでボルテックスを行う。 5.Lysis Buffer を 500µl 加える。 6.ボルテックスにより十分に混合する。 注意:全血から回収した白血球細胞の 注意 total RNA 精製の詳細につきましては、TB351 VII. Appendix をご参照ください。 1.上記のとおりに調製した各サンプルのライセート (500µlまで)を1.5mlのチューブに移す。 注意: ライセートは、できるかぎり氷上に静置してください。 注意: ライセートの最大量は、500µl以上にならないようにしてください。高質量サンプル(例えば50mgの組織)を処理する 際には、ライセートが完全に溶解していることを確認のうえ、もっとも高い濃度に調製してください。 2. 表3. にしたがって青色のRNA Dilution Bufferを添加する。 表3.RNA Dilution Bufferの容量 ライセートの容量(µl) (青色)RNA Dilution Bufferの容量(µl) < 50 > 50 – 100 >100 – 200 >200 – 300 >300 – 400 >400 – 500 83.5 167 334 500 668 835 Maxwell® 16 Total RNA Purification Kit Protocol INSTRUCTIONS FOR USE OF PRODUCTS AS1050 Quick PROTOCOL 技術的なお問合せは: e-mail: prometec@jp.promega.com・Tel: 03-3669-7980・Fax: 03-3669-7982 Revised 7/06 3. Clearing Agentの容器を強く撹拌し、Clearing Agent resinを懸濁させる。 注意: Clearing Agentを完全に懸濁させるためには、約2分間、手で強く振ってください。容器を軽く叩き、上下に転倒混和し て、Clearing Agent resinが容器の底に凝集していないことを確認してください。 注意: Clearing Agent Resinが完全に懸濁していない場合、total RNAの収量が低下し、回収したRNAにゲノムDNAが混入する ことになります。 4. 表3にしたがってClearing Agentを添加する。 表3 サンプルに添加するClearing Agentの量 動物組織 哺乳類の培養細胞 (細胞数) 植物組織 血液サンプル Clearing Agentの量 < 5mg < 1×105 < 5mg – 12.5µl 5 – 10 mg 1×105 – 1×106 5 – 10 mg – 25µl >10 – 20 mg – >10 – 20 mg – 50µl >20 – 30 mg 5×105 – 1×106 >20 – 30 mg – 75µl >30 – 40 mg – >30 – 40 mg – 100µl >40 – 50 mg 1×106 – 5×106 >40 – 50 mg – 125µl – – ライセートは、1チ ューブから調製す る。 125µl 5. サンプルとClearing Agentを混合し、30秒間ボルテックスで撹拌する。 6. 70℃のヒートブロックに3分間置く。 注意: ヒートブロックにサンプルを置く前に、70℃になっていることを確認してください(許容温度範囲:65~75℃)。加熱後のサンプル は、凝集した沈殿物を形成します。サンプルとClearing Agentの混合物を低い温度で加温すると、サンプルからゲノムDNAの除去が不 完全になります。 7. コレクションチューブにClearing Columnをセットし、Clearing Column Assemblyを準備する。 8. 加熱後、サンプルを再び30秒間ボルテックスで撹拌する。 9. 室温に5分間放置してサンプルを冷却する。 注意: Clearing Columnにサンプルをアプライする前に冷却が不十分な場合、精製したRNAにゲノム DNAが混入してしまいます してしまいます してしまいます。 10. Clearing Columnにサンプルをアプライする。 注意: Clearing Columnにアプライできるサンプルの最大量は700µlです。 11. 12,000 x g、2分間遠心する。 12. コレクションチューブに回収した液を Maxwell®M 16 RNA Cartridge のウェル番号 1 へ移す。 Maxwell™ 16 Total RNA Purification Kit Protocol INSTRUCTIONS FOR USE OF PRODUCTS AS1050 Quick PROTOCOL 技術的なお問合せは: e-mail: prometec@jp.promega.com・Tel: 03-3669-7980・Fax: 03-3669-7982 Revised 7/06 Maxwell® 16 Instrument(AS1000) によるTotalRNA 精製 手前(ドア)側 奥側 1. カートリッジの密閉シー ルをはがす。 2. それぞれのカートリッ ジのウエル番号 7 に プランジャーを挿入 し、ウエル番号 1 に サンプルを加える。 注意 : プランジャーの向きにご注意ください。 3. 青 色 の Elution Tube に 300µl の Nuclease-Free Water を加える。 4. Maxwell® 16 の電源を ON にし、 Research Mode (Rsch) を確認す る。 5. “Run” を 選 択 して、 【 Run/Stop 】ボタ ン を押 す。 6. “RNA” を 選 択 して、 【 Run/Stop 】ボタ ン を押 す。 7. RNAのプロトコールが選択 されていることを確認して、 【Run/Stop】ボタンを押す。 8. ドアを開けて、【Run/Stop】 ボタンを押す。 9. カートリッジを Maxwell® 16 のトレイに 移 す 。 Elution Tube を Maxwell® 16 の elution tube slot に差し込 む。 10. 【Run/Stop】ボタンを押し、 ドアを閉める。 11. Maxwell® 16 が精製工 程を開始する。 12. 精製工程の終了後、ドアを開けて、ロッドにぶ ら下がっているプランジ ャ ー を 落 とす。 【Run/Stop】ボタンを押す。 13. Elution Tube を Magnetic Elution Tube Rack に移 し、溶出された total RNA を保存容器に移す。