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Promega info 感染症領域の遺伝子検査の検査精度を高める – COVID-19の事例

Promega Info 当検査室でのCOVID-19検査の導入 世界中の科学者が COVID-19 の感染機序・病態解明について研究を進めており、根本的な対策として、治療薬およびワ クチンの開発・治験が急がれている。一方、実際の患者を治療する一般病院では、臨床検査科において Reverse transcription PCR 検査 ( RT-PCR、以下PCR検査 ) をすることは、迅速な結果の返却による院内感染対策、COVID-19 患者の治療方針に大きく貢献できる。 プロメガ株式会社 感染症領域の遺伝子検査の検査精度を高める – COVID-19の事例 ウイルスRNA抽出 Maxwell® RSC スワブ(UTM培地) 地方独立行政法人 山梨県立中央病院 ゲノム解析センター・ゲノム検査科 弘津 陽介 先生 臨床検査科微生物検査室 前島 誠 先生 実際の検査での運用 検体からのウイルス RNA の抽出: ・核酸自動抽出装置 → Maxwell® RSC Instrument (カタログ番号 AS4500 ) ・ウイルス核酸抽出用キット → Maxwell® RSC Viral Total Nucleic Acid Purification Kit (カタログ番号 AS1330 ) メリット①(感染研プロトコル推奨の)キアゲン用手と同等の精製品質 ※ RNase P 遺伝子のコピー数を感染研推奨キットと比較し、同等であることを確認 メリット② 自動化によって、核酸精製の時間短縮(30分の稼働時間)・検体運用効率アップ(1~16検体まで幅広い検体 数でもOKな自動核酸抽出機) メリット③ コンタミリスクの低減・安全性の確保 メリット④ 自動抽出後に UV 照射による、機器内部のコンタミネーションの低減 ウイルスRNAの検出: 国立感染症研究所の作成されたプロトコルに従い、One-step リアルタイムPCR検査 装置は、StepOnePlus™リアルタイムPCRシステム。qPCR試薬は、TaqMan Fast Virus 1-Step Master Mixを使用 リアルタイム PCR PCR 装置 当院は、山梨県の中核基幹病院としての感染症領域における遺伝子検査を実施していたため、迅速に SARS-CoV-2のRNAを検出する系の立ち上げが可能であった。 鼻咽頭ぬぐい液や唾液からのウイルス RNA の抽出は、1) 感染暴露リスクの軽減、および 2) マンパワーの削減、さらに、 3) 検査の効率化や 4) 手技の標準化(精製した核酸品質の均質化)の観点から自動化されていることが望ましい。 これに続くウイルス RNA の検出は、国立感染症研究所の作成したプロトコルに従い、One-step リアルタイムPCR検査 を実施することとした。 ダイレクトPCR法やLAMP法など代替手法があるにも関わらず、ウイルスRNA抽出とリアルタイムPCRを採用した理由は、 この手法が 最も高感度 であり、正確な診断 のために必須と考えたためである。 お問合せ先 プロメガ株式会社 Maxwell RSC 検索 www.promega.jp TEL. 03-3669-7981 E-mail: PKKIS@promega.com Promega Info 鼻咽頭ぬぐい液からのコロナウイルスRNA抽出プロトコール 1. 鼻咽頭ぬぐい液 200μl を 1.5ml 遠心チューブへ移す。 2. Lysis Buffer 200μl と Proteinase K Solution 20μl を加え、10 秒間 以上撹拌する。 3. 56℃に設定されたヒートブロックで10分間インキュベートする。 4. トレイに Maxwell® RSC Viral TNA Kitのカートリッジをセットする。 5. プランジャー、Elution Tube (抽出液:50 µLの Nuclease-Free Water) を準備し、細胞溶解液全量をカートリッジに加える。 6. Maxwell® RSC Instrument で全自動ウイルス核酸抽出を実施する。 7. 全自動抽出工程は 約 32 分で完了する。 製品名 カタログ番号 サイズ 定価 (¥) Maxwell® RSC Instrument AS4500 1式 2,800,000 Maxwell® RSC Viral Total Nucleic Acid Purification Kit AS1330 48回分 48,000 処理数: 1~16検体 溶出液量: 標準 50μL サイズ: 幅33㎝X奥行34㎝X高さ30㎝ 重量: 約11kg Maxwell RSC Instrumentの特長: 1. 分注作業、ハンズオンタイムが少なく検査ミスが少ない 2. モノテスト形状であるので、少数検体での抽出にも対応 気をつける点やコツ: 1. 粘性が高いなど、サンプルの性状によっては、抽出したRNA溶液を遠心する必要がある。 2. 遠心後は、ビーズを吸わないようにピペッティング操作する。 自動核酸抽出装置 Maxwell® RSC Instrument (カタログ番号 AS4500) 鼻咽頭ぬぐい液からのウイルス核酸抽出キット Maxwell® RSC Viral Total Nucleic Acid Purification Kit (カタログ番号 AS1330) その他の利用: Maxwell RSC Instrumentは汎用性があり、さまざまな検体に対応したキットが発売されている。現在の、 SARS-CoV-2の 検査以外にも、以下の検査への適用を将来的に検討している。 • 細菌検査室でのCDや百日咳などへの適用 • がんゲノム診療部での癌組織FFPEへの適用など PK2008-02T