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T7 RiboMAXTM Express RNAi System

プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 1 I. はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1 II. 製品構成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 III. 鋳型DNAの調製 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 A. PCR産物(鋳型)の調製 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 B. 鋳型プラスミドの直鎖化 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 IV. 転写プロトコル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 A. dsRNAの大量合成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 B. 型DNAの除去、dsRNAへのアニーリング、ssRNAの除去 . . . . . . . . . . . . . . . 7 C. 2本鎖RNAの精製 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8 D. RNA濃度の測定とゲル電気泳動による確認 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8 V. RNAiアプリケーション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9 VI. トラブルシューテイング . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10 VII. バッファーおよび溶液の組成. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11 VIII. 参考文献 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12 IX. 関連製品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13 I. 説明 T7 RiboMAXTM Express RNAi System(a,b) は、短時間でmgレベルの2本鎖RNAを合成するために デザインされたin vitro転写システムです。2本鎖RNA (dsRNA) にはタンパク質やその他の侠雑 物が混入していないので、非哺乳動物細胞におけるRNA interference (RNAi) の実験に最適です。 多くの非哺乳動物システムを用いたRNAiアプリケーションで使用するdsRNAの長さは400bp以 上です (1, 2)。T7 RiboMAXTM Express RNAi Systemは、~200bp以上のdsRNA分子の合成用に デザインされ、鋳型としてプラスミドおよびPCR産物が利用できます。このシステムの標準的 な収量は1ml反応液あたり>2mg dsRNAです。 予め用意した鋳型DNAから、このシステムを用いて相補的RNA鎖を2本合成します。転写反応 後、合成された2つのRNA鎖をアニーリングさせ、dsRNAにします。その後、残存する1本鎖 RNAおよび鋳型DNAは、ヌクレアーゼによる消化ステップで除去されます。イソプロパノール 沈殿により精製したdsRNAは、RNAiアプリケーションの対象となる生物に導入することがで きます(プロトコルの概要は図2を参照)。 T7 RiboMAXTM Express RNAi System 日本語プロトコール No.TB316 2003年5月作成 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 2 1 2 3 45 3971TA02_3A 図1. T7 RiboMAXTM Express RNAi Systemで合成した異なる長さのdsRNAのネイティブゲル 分析 おおよそ4×1011分子のdsRNAを1.8%アガロース/1×TAEゲルで分離し、エチジウムブロマイ ドで可視化した。レーン1; 1kb DNA Ladder(カタログ番号G5711)、レーン2; 74ng 180bp dsRNA、レーン3; 200ng 500bp dsRNA、レーン4; 400ng 1000bp dsRNA、レーン5; 100bp DNA Ladder(カタログ番号G2101)。備考:dsRNAの移動はdsDNAよりやや遅い。 30 minutes at 37°C. 30 minutes at 37°C. 10 minutes at 70°C. 20 minutes at room temperature. 5 minutes on ice. 10 minutes spin in microcentrifuge. 4077MA03_3A In Vitro Transcription. Annealing to form dsRNA. DNase and RNase Treatment. Alcohol Precipitation. Resuspend. Quantitate. Analyze dsRNA. 図2. T7 RiboMAXTM Express RNAi Systemを用いたdsRNA合成および精製プロトコル bp 2,000 1,000 500 長い2本鎖RNA分子が標的遺伝子の発現を特異的に抑制するRNA interferenceは、線虫 ( C. elegans )で初めて発見され (3)、今日ではショウジョウバエ (4)、トリパノソーマ (5)、 プラナリア (6)、ヒドラ (7)、ゼブラフィッシュ (8)など数多くの生物でも観察される現象 です。RNAiのメカニズムの中では、小さなdsRNA中間体の存在が知られています。もと となる長鎖dsRNAはin vivoでリボヌクレアーゼIII様酵素により小さな断片にプロセシン グされ、このsmall interfering RNA ( siRNA )が転写後-翻訳前の標的mRNAの分解を起こ します (1, 9)。RNAiのプロセスは非化学量論的に振舞い、細胞間に広がっていくことが 観察されています (3)。RNAiは、特定のmRNAの特異的抑制(特定のタンパク質のノック アウト/ノックダウン表現型作製)により遺伝子機能を調べることのできる非常に強力な ツールになっています。 このシステムは、アニーリングおよびRNAase A消化ステップを削除することにより、1 本鎖RNAの大量合成にも使用できます(詳細についてはT7 RiboMAXTM Express Large Scale RNA Production System のTechnical Bulletin, # TB298を参照ください)。 T7 RiboMAXTM Express RNAi SystemはスタンダードなRiboMAXTM Systemと以下の2点が 異なります: ● 時間の節約:T7 RiboMAXTM Express RNAi SystemはmgオーダーのRNAを約30分で合 成します(オリジナルのRiboMAXTM Systemを含む市販のシステムでは2~4時間かか ります。)。 ● 便利:rNTPとTranscription Bufferが一体になっているため、ピペッティングエラーと セットアップ時間を最低限に抑えます。 II. 製品構成 製品名 サイズ カタログ番号 T7 RiboMAXTM Express RNAi System 1 システム P1700 このシステムには標準的な20µl反応50回分に相当する試薬が含まれ、25~50個のdsRNA を合成することができます。 ● 100µl Enzyme Mix, T7 Express (T7 RNA Polymerase, Recombinant RNasin® Ribonuclease Inhibitor(a,b) and Yeast Inorganic Pyrophosphatase) ● 500µl RiboMAXTM Express T7, 2X Buffer ● 110 units RQ1 RNase-Free DNase, 1u/µl ● 2×5µg pGEM® Express Positive Control Template(e), 1mg/ml ● 1ml 3M Sodium Acetate (pH 5.2) ● 1.25ml Nuclease-Free Water ● 200µl RNase A Solution ● 1 Protocol 保存と安定性:全ての構成品は-20℃保存。1度溶解したRNase A Solutionは25℃保存し、 適切に取り扱うことにより12ヶ月安定に保存することができます。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 3 備 考 : pGEM® Express Positive Control Templateは 転写反応のみに対するコン トロールとして供給されて います。転写反応後の操作 に対するコントロールとし ては使用できません。 備考:RiboMAXTM シリーズ 全てのTechnical Bulletinは 以下のサイトでご覧いただ けます。 www.promega.com/tbs/ III. 鋳型DNAの調製 準備する試薬類 (溶液組成についてはセクションVIIに記載されています。) ● クロロフォルム:イソアミルアルコール (24:1) ● TE飽和 (pH 8.0) フェノール:クロロフォルム:イソアミルアルコール (25:24:1) ● エタノール (70% および95%) ● 遺伝子特異的増幅用プライマーおよび鋳型 非哺乳動物をターゲットとしたRNAi実験では、通常400bp以上のdsRNAが用いられます (1, 2, 10)。RNAiで推奨されるdsRNAの最小サイズは~200bpです。一般的に、RNAi実験 で使用されるdsRNA転写の鋳型は、標的配列のほとんどまたは全てと一致します。デー タが示すところでは、長いdsRNAほどタンパク質発現のサイレンシング効果が高い(モル ベース )とされていますが、短いdsRNA分子の濃度が高ければ、同様のサイレンシング 効果が得られると考えられます。 このシステムでは、dsRNAを合成するために、両方のDNA標的配列鎖の5’末端にT7 RNA ポリメラーゼプロモーターが必要です。このような鋳型を作成する方法が2つあります。 相対するT7プロモーターをもつ1種類の鋳型DNAを用いる方法(デュアルプロモーター) とそれぞれT7プロモーターに対して逆向きの標的配列を持つ2つの鋳型を使用する方法 (シングルプロモーター)です。後者の方法では、2つの鋳型を1つの転写反応で行う方法 と2つの独立した転写反応で行う方法があります。2つの転写反応を行う場合、合成した 転写産物同士を混合すれば、転写後のハイブリダイゼーションが起こります。 dsRNAを最大量得るには、各1つのプロモーターを持つ2つの鋳型をそれぞれ異なるin vitro転写反応に使用し、アニーリングするために2つの転写物を混合する方法をお勧めし ます。この方法で調製したdsRNAは、2つの相対するプロモーターを持つ1種類の鋳型を 用いた場合に較べ約3倍の合成量を示し、2次構造を形成しやすい標的にも有効です(表1)。 表1. シングルおよびデュアルプロモーターを持つ鋳型からのdsRNAの収量 鋳型 dsRNA収量※ デュアル-相対プロモーター 100% シングル-プロモーター、1反応 236% シングル-プロモーター、2反応 323% ※収量はデュアル-相対プロモーターを使用して得られた収量を100%とした場合の割合 A. PCR産物(鋳型)の調製 T7 RNAポリメラーゼプロモーターは、増幅プライマーの片方もしくは両方の5’末端にT7 プロモーター配列を入れることにより、PCRを用いてどのようなDNA配列にも付加する ことができます。 最短T7 RNAポリメラーゼプロモーターに必要な配列: 5′-TAATACGACTCACTATAGGN(17-22)-3′. 太文字Gの+1塩基がRNA鎖として最初に組込まれる塩基で、2番目のGに続いて17~22の 遺伝子特異的配列が合成されます。 標準的なPCR産物は、両方のプライマーにT7プロモーターが付加されている場合よりも1 つのプライマーだけに付加されている方が高収量です。しかし、この場合、必要な2つの 鋳型DNAを作製するには、4つのプライマーと2つのPCR反応が必要となり、2つのPCR プライマーと1つのPCR反応だけが必要な2つの相対するT 7プロモーターを持つ1つの鋳 型とは対照的です(図3参照)。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 4 T7プロモーター配列をどちらにも持つプライマーペアを用いた反応の場合、PCR反応に おけるプライマー濃度を100~500nMにすることを推奨します。高いプライマー濃度は 顕著なプライマーダイマー形成の原因になります。T7プロモーター配列を持つプライマ ーを使用する場合、遺伝子特異的配列の融解温度よりも~5℃程度高い温度でのアニーリ ングをはじめの5~10サイクル行い、その後、T7プロモーター配列を含むプライマー全 体の融解温度よりも~5℃程度高い温度でのアニーリングを20~35サイクル行います。 転写を行う前に、予想したサイズの単一PCR産物が合成されたことを確認するためにア ガロースゲル電気泳動でチェックする必要があります。PCR産物はWizard® SV Gel and PCR Clean-Up System(f)(カタログ番号A9281)で精製し、吸光度(260nm)で定量するこ とを推奨します。この精製システムを用いれば、精製と濃縮、必要に応じてゲルからの PCR産物回収も行うことができます。少量の未精製PCR産物でも鋳型DNA(20µl 反応当 たり1~2µl)として使用できますが、通常 精製したPCR産物を用いた場合の方が転写産 物の高収量が期待できます。 B. 鋳型プラスミドの直鎖化 dsRNA合成用の鋳型としてプラスミドを用いる場合、標的配列が正方向、逆方向に挿入 された2つのクローンを用意する必要があります。また、それぞれのクローンには各標的 配列に対して逆側の末端にT7 RNAポリメラーゼプロモーターを持つ必要があります。 PCR産物はpGEM®-T Vector(カタログ番号A3600)やpGEM®-T Easy Vector(カタログ 番号A1360)に直接クローニングすることもできます。これらのベクターにはマルチク ローニングサイトの上流にT7プロモーターが1つ含まれています。標的配列のクローニン グ方向は、PCR(ベクター特異的プライマーと標的配列特異的プライマーにより合成さ れた断片のサイズの違いによる)や制限酵素処理を用いたスクリーニングにより決定す ることができます。また、T7プロモーターを1つ含むPCR産物をこれらのベクターにクロ ーニングし、ベクターおよびPCR産物に由来するT7プロモーターが相対するクローンを 選ぶことにより、デュアルプロモーターを持つベクターを調製することもできます。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 5 3970MA02_3A Gene Specific T7 セパレートPCRによる2種類のシング ルプロモーター付加鋳型DNAの合成: (片方にT7プロモーターを持つプライ マーペアを2セット使用) シングルPCRによるデュアルプロモー ター付加鋳型DNAの合成: (上流/下流プライマーそれぞれにT7 プロモーター配列を持つプライマーを 1セット使用) • 2種類のPCR産物を作成(プライマー ペア2セット使用) • シングルPCR(デュアルプロモーター) よりPCR産物収量高 • シングルPCR産物を鋳型とした転写 よりもdsRNA収量高 • 1種類のPCR産物を作成(プライマー ペアー1セット使用) • セパレートPCR(シングルプロモーター) よりPCR産物収量が低 • セパレートPCR産物を鋳型とした転写よ りもdsRNA収量低 図3. T7プロモーターを転写用鋳型DNAに付加するためのPCRストラテジー 最適なRNA収量は、鋳型となるDNAの質に依存します。セシウムクロライド精製または Wiard® Plus SV Minipreps DNA Purification System(h,i)(カタログ番号A1330)を用いれば、 転写反応に適したDNAを得ることができます。DNAにRNaseが混入していないことが重 要です。もし、RNaseの混入が予想される場合、プロテイナーゼKおよびSDS ( 0.5% ) を 含む50mM Tris-HCl (pH 7.5), 5mM CaCl2で37℃、30分間処理してください(5)。さらに、 TE飽和 (pH 8.0)フェノール:クロロフォルム:イソアミルアルコール (25:24:1) でDNA を抽出し、エタノール沈殿を行ってください。 正確な長さのRNA転写物を合成するために、鋳型DNAはin vitro転写を行う前に直鎖化し ます。標的配列の下流を切断する適切な制限酵素でDNAを直鎖化し、フェノール抽出/エ タノール沈殿、Wizard® DNA Clean-Up System(f)(カタログ番号A7280)などの適当な方 法でクリーンナップ処理を行います。転写反応に必要なDNA量よりも少なくとも30%多 く合成すれば、精製過程でのロスやゲル電気泳動によるチェックでの使用にも対応でき ます。 3’突出末端を形成する制限酵素の使用を避けることは重要です(表2参照)。このような 鋳型を転写反応に用いると、目的の転写物に加えて、余分な転写物が合成されることが 報告されています(11)。これらの余分な転写物は、目的の転写物と相補する配列やベク ターと同一の配列を持つ場合があります。もし、このような制限酵素を使用しなければ ならない場合は、転写反応に使用する前に直鎖化したDNAをDNA Polymerase I Lage (Klenow) FragmentやT4 DNA Polymeraseを用いて平滑末端にすることができます。 表2. 汎用される3’突出末端を生成する制限酵素 Aat II Apa I Ban II Bgl I Bsp1286 I BstX I Cfo I Hae II Hgi A I Hha I Kpn I Pst I Pvu I Sac I Sac II Sfi I Sph I 精製した直鎖化DNAは、完全に直鎖化されているか、予想されているサイズか、分解されていな いかなどを確認するためにアガロースゲル電気泳動で確認してください。 IV. 転写プロトコル 本システムに添付されているPositive Control Template(直鎖状)は1.1kb、2.3kbの1本 鎖RNAを生成します。この2つの転写産物は相補的ではないので、2本鎖RNAを形成する ことはありません。この鋳型は本システムの転写活性および転写RNAの完全性に対する ポジティブコントロールとして使用します。 A. dsRNAの大量合成 1. 室温で適当な反応サイズのセットアップを行います。20µl反応は必要に応じて変更す ることができます(総ボリューム500µlまで可能。>500µの場合、複数のチューブに 分けてください)。構成成分は表示している順番に加えてください;反応に加える前、 鋳型DNAをnuclease-free waterに溶解する場合は慎重に行ってください。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 6 T7 転写反応組成 サンプル コントロール 反応 反応 RiboMAXTM Express T7 2X Buffer※ 10.0µl 10.0µl linear DNA template (~1µg total; 備考1参照) 1-8µl ― pGEM® Express Positive Control Template ― 1.0µl Nuclease-Free Water 0-7µl 7.0µl Enzyme Mix, T7 Express 2.0µl 2.0µl 最終容量 20.0µl 20.0µl ※凍結したRiboMAXTM Express T7 2X Bufferに沈殿物が認められた場合は、37℃で暖めて、よく混 和することで溶解できます。 2. 穏やかに混和し37℃、30分間インキュベート(備考1~3参照)。 備考: 1. デュアルプロモーター付加鋳型DNAを鋳型として使用する場合、20µl反応液に対して 1µg使用します。2種類のシングルプロモーター付加鋳型DNAを使用する場合、2つの 転写反応ではそれぞれ1µg、1つの転写反応では各1µg(計2µg)を用います。1つの 転写反応にシングルプロモーター付加鋳型DNA1種類を使用する場合は片方の転写物 を、デュアルプロモーター付加鋳型DNAを使用する場合は両方の転写産物を合成する ことになります。2種類のシングルプロモーター付加鋳型DNA計2µgとデュアルプロ モーター付加鋳型DNA1µgは、転写反応に要する鋳型量として同等です。最大収量は、 2種類のシングルプロモーター付加鋳型DNAを2つの転写反応で使用する場合に得ら れ、社内テストでは、デュアルプロモーター付加鋳型DNAを1つの転写反応で使用す る場合に較べ、3倍の収量が得られています(表1)。プラスミドを鋳型として使用す る場合、20µl反応に対して最大3µgの精製プラスミドを使用することができます。 2. 最大収量を得るために、37℃で2~6時間までインキュベーションすることができます。 しかし、通常30分間以上のインキュベーション時間で劇的な収量増加は認められませ ん(短い転写物[~200bp]の場合を除く)。最大のRNA合成を望む場合、タイムコース 実験を行い最適なインキュベーション時間を見つけることもできます。 3. 2次構造をとる転写物合成の場合、インキュベーション温度を42℃にすることで dsRNAの収量を改善できる場合があります。もし37℃でのインキュベーションで十分 な収量が得られない場合やGC含量の高い鋳型を使用する場合は、42℃でインキュベ ーションしてください。2種類のシングルプロモーター付加鋳型DNAを2つの転写反応 で使用した場合、2次構造をとる傾向のある鋳型も含めて、収量が増加することが観 察されています。 B. 鋳型DNAの除去、dsRNAへのアニーリング、ssRNAの除去 転写反応後、鋳型DNAはDNase消化により除去することができます。RQ1 RNase-Free DNase(カタログ番号M6101)は、RNAの完全性を維持したままDNAを分解する能力を テストされています。正確なRNA濃度を決定する必要がある場合、RNAをDNase処理し、 潜在的な阻害・干渉物質を除くために精製してください。 1. RNA鎖をアニーリングするために、相補するRNAを合成した反応液を等量ずつ混和後、 70℃で10分間インキュベーションし、室温までゆっくりと冷やします(~20分)。こ の操作により2本の相補鎖RNAはアニーリングします。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 7 備考:反応のセットアップ は室温で行ってください。 バッファーには、低温で DNAを沈殿させるスペルミ ジンが含まれています。 備考:社内テストではデュ アルプロモーター付加鋳型 DNAを1つの転写反応で使 用する場合に較べ、2種類 のシングルプロモーター付 加鋳型DNAを2つの転写反 応で使用する場合の方が3 倍の収量が得られていま す。 備考:2種類のシングルプ ロモーター付加鋳型DNAま たはデュアルプロモーター 付加鋳型DNAを1つの転写 反応で使用する場合には、 混和ステップは不要です。 2. Nuclease-Free Water 199µlにRNase Solution 1µlを加えて、製品に添付のRNase Solutionを200倍に希釈します。新しく希釈したRNase Solution 1µlおよびRQ1 RNase-Free DNase1µlを20µl反応に加え、37℃で30分間インキュベーションします。 この処理により残存する1本鎖RNAおよび鋳型DNAが除去さ、2本鎖RNAのみが残り ます。希釈したRNase Solutionは保存、再使用しないでください。 C. 2本鎖RNAの精製 1. 0.1容量の3M 酢酸ナトリウム (pH5.2)、1容量のイソプロパノール(または2.5容量の 95% エタノール)を加えて混和後、5分間氷冷します。この段階で反応液は不透明に なります。マイクロ遠心機を用いて10分間トップスピードで遠心します。 2. マイクロ遠心チューブの底に白色のペレットが形成されます。慎重に上澄をこぼすか 吸引除去した後、0.5mlの冷却70%エタノールでペレットを洗浄し、洗浄後に残る全 てのエタノールを除去します。ペレットを15分間 室温で風乾した後、元の反応ボリ ュームに対して2~5倍量(少なくとも2倍量)のNuclease-Free WaterにRNAサンプル を懸濁し、-20℃または-70℃で保存します。 3. dsRNAは沈殿させた後、G25 microspin column (Amersham Biosciences, Cat# 27- 5325-01 )を用いてさら精製することもできます。この操作により、残存するrNTPを 除去することができ、吸光度 (260nm) 測定による正確な定量が行えます。1つのスピ ンカラムに40µl以上の反応液を処理することはお勧めしません。G25を用いた精製に よる収量の減少が予想されます(約2/3回収率)。 D. RNA濃度の測定とゲル電気泳動による確認 準備する試薬類 (溶液組成についてはセクションVIIに記載されています。) ● Blue/Orange Loading Dye, 6X (カタログ番号G1881) ● RNAサンプルバッファー ● RNAローディングバッファー 鋳型DNA、残存する1本鎖RNA、および組込まれなかったヌクレオチド(G25クロマトグ ラフィーによる)を除去した後、dsRNA濃度はUV吸収により定量することができます。 RNAの100倍および300倍希釈液を調製し、波長260nmでの吸光度を測定します。1 A260 ユニットはdsRNA~40µg/mlに相当します。 DNase処理したdsRNA転写物は1X Blue/Orange Loading Dyeを用いたネイティブゲル電 気泳動により、A260での定量精度および/または完全長dsRNAの完全性を調べることがで きます。1kb DNA Ladder(カタログ番号G5711)は、dsRNAサンプルのサイズ決定を 容易にします(2本鎖RNAは2本鎖DNAよりもゆっくりと移動します)。1レーンあたり1 ~5µlの希釈したRNA (Nuclease-Free Waterで少なくとも50倍に希釈)または50~500ng のRNAを使用します。dsRNAは、既知量の2本鎖DNAと比較することによりゲル上で定 量することが可能です。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 8 DO NOT: RNAペレットを乾燥 しすぎると、完全な 再懸濁が困難になります。 転写物の長さに合わせてアガロースゲル(1XTAE)またはアクリルアミド ミニゲルを調 製します(200~数千ヌクレオチドの転写物の場合、0.7~2.0% アガロース)。分離した dsRNAは、0.5mg/ml エチジウムブロマイドまたはSYBR® Green II stain (Molecular Probe) を用いたゲル染色により確認することができます。予め染料をゲルに混ぜておく 方法は、dsRNAの移動度が変わり、正確なサイズ決定が困難になることがあるため推奨 しません。 1本鎖RNAの完全性は、RNAサンプルバッファーとRNAローディングバッファーを用い た変性ゲル電気泳動で確認することができます。ゲルにRNA Markers(カタログ番号 G3191)を添加すれば、RNAサンプルのサイズおよび完全性の確認を容易にします。 変性ゲル(ホルムアルデヒドおよびグリオキサルまたは8M 尿素を含む)を用いた変性 RNAの分離度が最も良好ですが、社内テストでは未変性ゲルに変性RNAを添加した場合 でもたいてい許容できる程度の結果が得られました。希釈RNA(Nuckease-Free Water で少なくとも50倍に希釈)1~5µlをRNAサンプルバッファー10~20µlに加え、さらに2~ 5µlのRNAローディングバッファーを加えます。ゲルに添加する前に、サンプルを65~ 70℃で5~10分間加熱します。DNAサンプルの分析と同様の条件で電気泳動を行い、泳 動後 エチジウムブロマイドまたはSYBR® Green II stainでRNAを可視化します。変性 dsRNAは既知量のssRNAと比較することによりゲル上で定量することができます。 直鎖状のControl DNAは、約2.3kbまたは1.1kbの1本鎖RNA転写物を生成します。これ らのRNA鎖は相補的ではないので、アニーリングし、dsRNAを形成することはありませ ん。ネイティブゲル上では拡散して見えます。 V. RNAiアプリケーション 下記のレファレンスはおおよそのガイドとしてお考え下さい。非哺乳動物システムにお けるRNAi用プロトコルは常に改変され最適化されています。最新の技術については、最 近の文献を参照ください。 線虫 (C.elegans) ● インジェクション:参考文献1および12に、インタクトな線虫へのdsRNAインジェク ションのガイドラインが記載されています。 ● 浸漬:線虫をdsRNAを含む溶液に浸漬する手法が参考文献13に記載されています。 ● 摂餌:フィーディングベクターからdsRNAを発現するバクテリアを摂餌し、dsRNA を導入するプロトコルが参考文献14~16に掲載されています。 培養昆虫細胞 ● 培養Drasophila S2細胞を用いたRNAi研究が行われています。T7 RiboMAXTM Express RNAi Systemで合成したdsRNAを参考文献17で記載されているプロトコルに準じて実 験した場合もRNAi実験は成功しました。 ● トランスフェクション試薬を用いた昆虫細胞へのdsRNA導入につては参考文献18に 記述されています。また、培養したmosquito cell (19)や培養したDrasophila 器官(20) でのRNAi法についても記述されています。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 9 VI. トラブルシューテイング プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 10 症状 原因 改善点 標準的な転写プロトコルに Transcription 2X Bufferに含ま 反応のセットアップを室温で行うことと 従ってもRNA合成量が低い。れるスペルミジンにより鋳型 構成成分を加える順番を確認する。 DNAが沈殿している。 鋳型DNAに阻害物質が含まれ 典型的な阻害物質は、残存するSDS、塩、 ている。 EDTA、RNase。鋳型DNAの沈殿に使用され るNaClが残存する場合、RNAポリメラーゼ 活性を最大50%阻害する。鋳型DNAはカラ ムクロマトグラフィーにより脱塩し、DNA の沈殿にその他の塩類を使用する。ペレッ トは70%エタノールで1~2回洗浄する 全てのin vitro転写反応にRecombinant RNasin® Ribonuclease Inhibitorの使用を推 奨する。RNasin® Ribonuclease Inhibitorは Enzyme Mixの中に含まれる。システムに含 まれていない溶液類は、0.1% DEPC処理水 で調製したものを使用。 プロテイナーゼK処理は鋳型の質を向上させ る可能性がある。鋳型DNAをプロテイナー ゼK (100~200µg/ml) およびSDS (0.5%) で 50℃ 30分間 処理し、フェノール/クロロフ ォルム抽出を行った後、エタノール沈殿で 回収。SDSの混入を最低限に抑えるために、 エタノール沈殿前に核酸を数倍適度希釈す る。懸濁前に70%エタノールでペレットを 厳重に洗浄する。 非効率的な鋳型または2次 標的の異なる部位が転写開始サイトに連結 構造を形成する鋳型の使用 されている鋳型をクローニングする。標的 配列に対してT7プロモーターの転写開始点 を移動させることにより、転写にともなう 問題を解決できる場合がある。 2種類の鋳型を2つの転写反応で用いること により収量が増加する。 インキュベーション温度を37℃から42℃に 上げることで、2次構造を持つ鋳型の転写を 向上することができる。 RNAポリメラーゼの不活性化 RNAポリメラーゼの活性は、control templateのin vitro転写により評価することが できる。 このマニュアルに関するお 問合せは弊社テクニカルサ ービスまでお問合せくださ い ( E-mail: prometec@ jp.promega.com)。 尚、この日本語版マニュア ルは英語マニュアル(資料 番号 TB316, 4/03)を基に 作製されたものです。最も 更新された英語マニュアル (TB316)はwww.promega. com/tbs/をご覧ください。 トラブルシューテイング (続き) VII. バッファーおよび溶液の組成 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 11 症状 原因 改善点 不完全な転写産物が合成 RNAの合成が途中で止まる。 インキュベーション温度を37℃から30℃に される。 下げる。いくつかのケースでこの方法によ り完全長転写産物の割合が上昇したことが 示されている(21)。 予想よりも長い転写産物が 3’突出末端を持つ鋳型DNAを 3’突出末端を生成する制限酵素で鋳型DNA 合成される。 使用 を直鎖化している場合、目的のRNAよりも 長いRNAが顕著に多く合成される。これは 鋳型の端から転写が開始されるため (11)。 このタイプの制限酵素を使用しなければな らない場合、転写反応に使用する前に直鎖 状DNAの末端をDNA Polymerase I Large (Klenow) Fragmentで平滑化する。 サンプル中に直鎖化されて ゲル電気泳動でサンプルを分析する。未消 いないプラスミドが存在する。 化のベクターが確認された場合、適切な制 限酵素で再度消化する。 RNA ローディングバッファー 50% glycerol 1mM EDTA 0.4% bromophenol blue グレードの高いグリセロールを使用してく ださい。グレードの低いグリセロールには RNA分解活性が存在します。RNAローディ ングバッファーは分注後-20℃で保存してく ださい。 RNAサンプルバッファー 10.0ml deionized formamide 3.5ml 37% formaldehyde 2.0ml MOPS buffer 分注後-20℃で保存してください。 2回以上凍結/融解を行わないでください。 TE バッファー 10mM Tris-HCl (pH 8.0) 1mM EDTA TE-飽和 フェノール:クロロフォルム: イソアミルアルコール (25:24:1) TEバッファーとフェノールを等量混和し、 層を分離させる。低層のフェノール容量1 に対してクロロフォルム:イソアミルアル コール (24:1) 容量1を混和する。備考:転 写後の鋳型DNAの除去にはTEバッファー (pH 8.0) よりもTEバッファー (pH 4.5) を使 用してください。 MOPS バッファー (10X) 0.2M MOPS (pH 7.0) 50mM sodium acetate 5mM EDTA (pH 8.0) VIII. 参考文献 1. Elbashir, S.M. et al.(2001) RNA interference is mediated by 21- and 22-nucleotide RNAs. Genes Dev. 15, 188-200. 2. Yang, D., Lu, H. and Erickson, J.W. (2000) Evidence that processed small dsRNAs may mediate sequence-specific mRNA degradation during RNAi in Drosophila embryos. Curr. Biol. 10, 1191-200. 3. Fire, A. et al.(1998) Potent and specific genetic interference by double-stranded RNA in Caenorhabditis elegans. Nature 391, 806-11. 4. Misquitta, L. and Paterson, B.M. (1999) Targeted disruption of gene function in Drosophila by RNA interference (RNA-i): A role for nautilus in embryonic somatic muscle formation. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96, 1451-6. 5. Ngo, H. et al.(1998) Double-stranded RNA induces mRNA degradation in Trypanosoma brucei. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 14687-92. 6. Sanchez-Alvarado, A. and Newmark, P.A. (1999) Double-stranded RNA specifically disrupts gene expression during planarian regeneration. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96, 5049-54. 7. Lohmann, J.U. et al.(1999) Silencing of developmental genes in Hydra. Dev. Biol. 214, 211-14. 8. Wargelius. A. et al.(1999) Double-stranded RNA induces specific developmental defects in zebrafish embryos. Biochem. Biophys. Res. Commun. 263, 156-61. 9. Zamore, P.D. et al.(2000) RNAi: Double-stranded RNA directs the ATP-dependent cleavage of mRNA at 21 to 23 nucleotide intervals. Cell 101, 25-33. 10. Hammone, S.M. et al. (2000) An RNA-directed nuclease mediates post-transcriptional gene silencing in Drosophila cells. Nature 404, 293-6. 11. Schenborn, E.T. and Mierendorf, R.C. (1985) A novel transcription property of SP6 and T7 RNA polymerases: Dependence on template structure. Nucl. Acids Res. 13, 6223-36. 12. Grishok, A., Tabara, H. and Mello, C.C. (2000) Genetic requirements for inheritance of RNAi in C. elegans. Science 287, 2494-7. 13. Tabara, H., Grishok, A. and Mello, C.C. (1998) RNAi in C. elegans: Soaking in the genome sequence. Science 282, 430-1. 14. Timmons, L. and Fire, A. (1998) Specific interference by ingested dsRNA. Nature 395, 854. 15. Kamath, R.S. et al.(2001) Effectiveness of specific RNA-mediated interference through ingested double-stranded RNA in Caenorhabditis elegans. Genome Biol. 2, RESEARCH0002. 16. Fraser, A.G. et al.(2000) Functional genomic analysis of C. eleganschromosome I by systematic RNA interference. Nature 408, 325-30. 17. Clemens, J.C. et al.(2000) Use of double-stranded RNA interference in Drosophila cell lines to dissect signal transduction pathways. Proc. Natl. Acad.Sci. USA 97, 6499-503. 18. Caplen, N.J. et al. (2000) dsRNA-mediated gene silencing in cultured Drosophila cells: A tissue culture model for the analysis of RNA interference. Gene 252, 95-105. 19. Levashina, E.A. et al.(2001) Conserved role of a complement-like protein in phagocytosis revealed by dsRNA knockout in cultured cells of the mosquito, Anopheles gambiae. Cell 104, 709-18. 20. Biyasheva, A. et al.(2001) Glue secretion in the Drosophila salivary gland: A model for steroid-regulated exocytosis. Dev. Biol. 231, 234-51. 21. Krieg, P.A. (1990) Improved synthesis of full-length RNA probe at reduced incubation temperatures. Nucl. Acids Res.18, 6463. プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 12 13 www.promega.co.jp プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com XI. 関連製品 RNAi (RNA干渉) 製品名 カタログ番号 siLentGeneTM U6 Cassette RNA Interference System (k-n) C7800 RNA合成 製品名 カタログ番号 Riboprobe® System―SP6 (a,b) P1420 Riboprobe® System―T3(a,b) P1430 Riboprobe® System―T7(a,b) P1440 Riboprobe® System Buffers P1121 RiboMAXTM Large Scale RNA Production System―SP6 (a-c) P1280 RiboMAXTM Large Scale RNA Production System―T7 (a-d) P1300 T7 RiboMAXTM Express Large Scale RNA Production Systems (a,b) P1320 For Laboratory Use. DNA精製 製品名 サイズ カタログ番号 Wizard® Plus SV Minipreps DNA Purification System (h,i) 50回分 A1330 250回分 A1460 Wizard® Plus Minipreps DNA Purification System (f) 50回分 A7100 100回分 A7500 250回分 A7510 Wizard® Plus Midipreps DNA Purification System (f) 25回分 A7640 Wizard® Plus Maxipreps DNA Purification System (f) 10回分 A7270 Wizard® Plus Megapreps DNA Purification System (f) 5回分 A7300 Wizard® DNA Clean-Up System (f) 100回分 A7280 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System (f) 50回分 A9281 250回分 A9282 For Laboratory Use. 1本鎖RNA マーカー 製品名 サイズ カタログ番号 RNA Markers (b) 50µl G3191 For Laboratory Use. PCR関連製品 製品名 サイズ カタログ番号 PCR Master Mix (k,l) 100回分 M7502 1,000回分 M7505 For Laboratory Use. PCRクローニング 製品名 サイズ カタログ番号 pGEM® -T Vector System I (e,g) 20回分 A3600 pGEM® -T Vector System II (e,g) 20回分 A3610 pGEM® -T Easy Vector System I (e,g) 20回分 A1360 pGEM® -T Easy Vector System II (e,g) 20回分 A1380 For Laboratory Use. プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 Tel. 03-3669-7980 prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp 14 (a)U.S. Pat. No. 5,552,302, European Pat. No. 0 422 217, Australian Pat. No. 646803 and Japanese Pat. No. 3009458 have been issued to Promega Corporation for the methods and compositions for production of human recombinant placental ribonuclease inhibitor. (b)U.S. Pat. Nos. 4,966,964, 5,019,556 and 5,266,687, Australian Pat. Nos. 616881 and 641261 and other pending and issued patents, which claim vectors encoding a portion of human placental ribonuclease inhibitor, are exclusively licensed to Promega Corporation. (c)The method of recombinant expression of Coleopteraluciferase is covered by U.S. Pat. Nos. 5,583,024, 5,674,713 and 5,700,673. (d)The RiboMAXTM Large Scale RNA Production System―T7 (Cat.# P1300) is covered by U.S. Pat. No. 5,256,555 and is sold under a license from Ambion, Inc. It is intended for research use only. Parties wishing to use this product for other applications should contact Ambion, Inc. (e)U.S. Pat. No. 4,766,072 has been issued to Promega Corporation for transcription vectors having two different bacteriophage RNA polymerase promoter sequences separated by a series of unique restriction sites into which foreign DNA can be inserted. (f)U.S. Pat. Nos. 5,658,548 and 5,808,041 and Australian Pat. No. 689815 have been issued to Promega Corporation for nucleic acid purification on silica gel and glass mixtures. Other patents are pending. (g)Licensed under one or more of U.S. Pat. Nos. 5,487,993 and 5,827,657 and European Pat. No. 0 550 693. (h)U.S. Pat. No. 5,981,235 and Australian Pat. No. 729932 have been issued to Promega Corporation for methods for isolating nucleic acids using alkaline protease. Other patents are pending. (i)Australian Pat. No. 730718 and Singapore Pat. No. 64532 have been issued to Promega Corporation for an improved filtration system and method. Other patents are pending. (j)U.S. Pat. Nos. 5,283,179, 5,641,641, 5,650,289 and 5,814,471, Australian Pat. No. 649289, European Pat. No. 0 553 234 and Japanese Pat. No. 3171595 have been issued to Promega Corporation for a beetle luciferase assay method, which affords greater light output with improved kinetics as compared to the conventional assay. Other patents are pending. (k)The PCR process is covered by patents issued and applicable in certain countries. Promega does not encourage or support the unauthorized or unlicensed use of the PCR process. Use of this product is recommended for persons that either have a license to perform PCR or are not required to obtain a license. (l)U.S. Pat. No. 6,242,235 has been issued to Promega Corporation for polymerase stabilization by polyethoxylated amine surfactants. Other patents are pending. (m)Patent Pending. (n)For research use only. Not for human diagnostics or therapeutics or the commercial sale of transgenic animals. Use for any purpose other than research requires permission from Allele Biotechnology, Inc. This product is covered under license from Carnegie Institution of Washington. Commercial use of this product may require a separate license from Carnegie. © 2003 Promega Corporation. All Rights Reserved. Flexi, pGEM, Riboprobe, RNasin and Wizard are trademarks of Promega Corporation and are registered with the U.S. Patent and Trademark Office. RiboMAX and siLenrGene are trademarks of Promega Corporation. SYBR is a registered trademark of Molecular Probes, Inc. All prices and specifications are subject to change without prior notice. Product claims are subject to change. Please contact Promega Technical Services or access the Promega online catalog for the most up-to-date information on Promega products.