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Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System

1 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System I. はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 II. 製品の構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 III. 一般的な考慮事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 VI. ゲル片および PCR 産物の調製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 A. Membrane Wash Solution の調製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 B. ゲル片の溶解 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 C. PCR 反応の処理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 V. DNA 精製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 A. 遠心法による DNA 精製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 B. 吸引法による DNA 精製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 VI. 困ったときには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 VII. 参照文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 VIII. 付録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 A. バッファーと溶液の組成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 B. 関連製品 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 I. はじめに Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System は、トリス酢酸(TAE)またはトリスホウ酸(TBE)で作製 した標準アガロースゲルや低融点アガロースゲルからの 100bp~10kb のDNA 断片の抽出・精製、ある いは PCR 産物の PCR反応液からの直接精製に用いることのできるキットで、95%もの回収率が得られ ます(DNA 断片のサイズに依存;表1)。PCR 産物は、余剰のヌクレオチドやプライマーを除去するために 通常精製が行われます。本製品はメンブレンベースのシステムで、40mg までの DNA 結合能を有し、単 離した DNA 断片または PCR 産物の回収をわずか 20 分間で行うことができます(所要時間はサンプル 数や使用するプロトコールに依存)。精製されたDNA は、蛍光自動シークエンシングやクローニング、標識、 制限酵素消化、または in vitro 転写・翻訳にそのままお使いいただけます。 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System は、カオトロピック塩の存在下で DNA がシリカメンブレ ンに結合する性質にもとづいています。DNA 断片を電気泳動で分離後、目的のバンドを切り出し、グアニ ジンイソチオシアン酸(GTC;Membrane Binding Solution)の存在下で溶解します。あるいは、増幅後、 PCR 反応液の分画を Membrane Binding Solution に加え、直接精製します。このシステムでは、溶解し たアガロースゲル片からでも PCR 産物からでも DNA 精製を行えます。溶解したゲル片、または PCR 産物は、微量遠心機を用いてメンブレンを通過させます。その際に、DNA はシリカの表面に結合し、単離 されます(セクション V.A)。単離されたDNA 断片または PCR 産物を洗浄後、DNA を水で溶出します。別 法として、溶解したゲル片やPCR 産物を SV Minicolumn を通し、DNA 断片を吸引により洗浄する方法 もあります(セクション V.B)。Vacuum Adapters(カタログ番号A1331)を用いると、バキュームマニフォー ルド(例えば Vac-Man® Laboratory Vacuum Manifold, 20-sample capacity(カタログ番号A7231)、また は Vac-Man® Jr. Laboratory Vacuum Manifold, 2-sample capacity(カタログ番号A7660))を用いること ができます。 日本語プロトコール TB308J  2002 年 8 月作成 2 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System は、直鎖の DNA 断片、スーパーコイル状のプラスミド DNA、あるいは 1 本鎖の直鎖または環状 DNA に用いることができます。1 本鎖 DNA の収量は 2 本鎖 DNA の収量と比べて低くなることが予想されます。 表 1. 2 本鎖 DNA(dsDNA)サイズと収率 PCR 産物(55~1,000bp)、直鎖状 pGEM® -3Zf(+) プラスミド(3,199bp)、または Lambda Hind III 断片 (9,416bp および 23,130bp)をトリプリケートで1%アガロースゲル片(1×TAE バッファー)から精製し、エチジ ウムブロマイド染色で定量した。 DNA 断片サイズ 収 率 55bp 26% 70bp 39% 85bp 55% 100bp 84% 500bp 89% 1,000bp 92% 3,199bp 95% 9,416bp 95% 23,130bp 47% II.製品の構成 製品名 サイズ カタログ番号 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System 10 回分 A9280 各システムには10回の精製に十分な次の試薬が含まれます。 • 4ml Membrane Binding Solution • 3ml Membrane Wash Solution (concentrated) • 1.25ml Nuclease-Free Water • 10 Wizard® SV Minicolumns • 10 Collection Tubes (2ml) • 5 Vacuum Adapters 製品名 サイズ カタログ番号 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System 50 回分 A9281 各システムには50回の精製に十分な次の試薬が含まれます。 • 20ml Membrane Binding Solution • 15ml Membrane Wash Solution (concentrated) • 2.5ml Nuclease-Free Water • 50 Wizard® SV Minicolumns • 50 Collection Tubes (2ml) 製品名 サイズ カタログ番号 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System 250 回分 A9282 各システムには250回の精製に十分な次の試薬が含まれます。 • 100ml Membrane Binding Solution • 75ml Membrane Wash Solution (concentrated) • 13ml Nuclease-Free Water • 250 Wizard® SV Minicolumns • 250 Collection Tubes (2ml) 保存条件: 全ての構成品は室温(22℃~25℃)で保存してください。冷蔵保存する必要はありません。 Membrane Binding Solution は遮光保存してください。使用期限は製品のラベルをご参照ください。 www.promega.co.jp 3 III.一般的な考慮事項  アガロース(海草から抽出される直鎖状ポリマー)は、核酸の電気泳動による分離に一般的に用いられ ています。通常のアガロースは 87~89℃で融解し、36~39℃で凝固します。低融点アガロースでは、多 糖鎖に水酸基が導入され、その結果アガロースはより低い温度で融解・凝固します(それぞれ 65℃と 24 ~28℃)。低融点アガロースは電気泳動の後のゲルからインタクトな DNA 断片を回収する必要がある場 合によく用いられます。Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up Systemを用いると、標準または低融点ア ガロースゲルのいずれからも、プロトコールを変えずに、また収率に差がなく DNA を回収することができ ます(セクション 5)。  標準的な実験着(白衣)と手袋を着用してください。特にエチジウムブロマイド染色したアガロースゲル を取り扱う際には注意してください。UVから目を守るために UVカットのフェイスシールドを着用してくださ い。ゲル片を切り出すときには、UV への自身の露出時間を短縮するために、また DNA へのニック導入 を抑えるために、素早く操作してください。 Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System は、様々な増幅酵素、バッファー、PCR 増強剤を用いて 生成した PCR 産物に用いることができます。ミネラルオイルは精製に影響を与えません。 IV. ゲル片と PCR 産物の準備 準備するもの (溶液の組成はセクション VII.を参照ください) ・1.5ml 微量遠心チューブ ・エタノール(95%) ・アガロースゲル(標準ゲルまたは低融点ゲル;ゲルからの精製時のみ) ・TAEまたは TBE 電気泳動バッファー(ゲルからの精製時のみ) ・50~65℃のヒーティングブロック(ゲルからの精製時のみ) A. Membrane Wash Solution の準備  精製を始める前に、下記に示す量の 95%エタノールをMembrane Wash Solution に加える(表2)。ボト ルのラベルに添加したことを記録する。蒸発を防ぐために使用後はボトルキャップをきつくしめてください。 表 2.各サイズの Membrane Wash Solution への 95 %エタノールの添加量 サイズ Membrane Wash Solution のパーツ番号 95%エタノールの量 10 回用 A929A 15ml 50 回用 A929B 75ml 250 回用 A929C 375ml 注:ゲル片は、精製前にヌクレアーゼフリーの状態で、密封したチューブ内で 4℃または-20℃で 1 週間ま で保存できます。 www.promega.co.jp 5 V.DNA 精製  ゲル片、または PCR 産物をセクション IV の記載にしたがって準備してください。遠心法(セクション V.A) または吸引法(セクション V.B)のいずれかを用いて溶解したゲル片または PCR 産物から DNAを回収し ます。操作が完了したら、精製した DNA を次のアプリケーションに用いることができます。 A.遠心法による精製 1.各々の溶解したゲル片または PCR 反応に対して、1 本ずつ SV Column を Collection Tube に差し 込んだもの(SV Minicolumn セット)を準備する。 2.溶解したゲル片混合液、または PCR 産物調製液を SV Minicolumn セットに移し、室温で1 分間イ ンキュベートする。 3.SV Minicolumn セットを微量遠心機で 16,000×g、1 分間遠心する。SV Minicolumn を SV Minicolumn セットから取り外し、Collection Tube 中の液体を捨てる。SV Minicolumn を Collection Tube に戻す。 4.700ml の Membrane Wash Solution(予め 95%エタノールで希釈;セクション IV.A)を加え、カラムを 洗浄する。SV Minicolumn セットを16,000×g、1 分間遠心する。前と同じように Collection Tube を 空にし、Collection Tube に SV Minicolumn を戻す。500ml の Membrane Wash Solution で洗浄を 繰り返し、SV Minicolumn セットを16,000×gで 5 分間遠心する。 5.カラムの底にフロースルーの液体がつかないように注意しながら、SV Minicolumn セットを遠心機か ら取り出す。フロースルーがカラムについてしまった場合は、Collection Tube の中味を捨て、SV Minicolumn セットを 1 分間再遠心する。 6.SV Minicolumn を清浄な 1.5ml 微量遠心チューブに移す。50ml の Nuclease-Free Waterをピペット チップでメンブレンに触れないように注意しながら、カラムの中心部に直接アプライする。室温で 1 分 間インキュベートする。16,000×gで 1 分間遠心する。 7.SV Minicolumn を捨て、溶出した DNA が入った微量遠心チューブを 4℃または-20℃で保存する。 注: 1.溶出した DNA の容量は、約 42~47ml です。DNA をさらに濃縮する必要がある場合は、エタノール沈殿 を行ってください。別法として、DNA を 15ml の Nuclease-Free Water で、ほとんど収量を下げることなく 溶出することができます。15ml で溶出する場合は、遠心する前にメンブレンが完全に Nuclease-Free Water で覆われていることを確認してください。15ml 未満で溶出することはお薦めしません(表3 を参照)。 2.溶出した DNA をアガロースゲル電気泳動で分析する場合は、最終濃度 2×loading dye を推奨します。 B.吸引法による DNA 精製 1.各々の溶解したゲル片または PCR 反応に対してマニフォールド(プロメガの Vac-Man®または VacMan® Jr. Laboratory Vacuum Manifold)の各ポートの Luer-Lok に Vacuum Adapter を取り付ける。 SV Minicolumn を Vacuum Adapter にしっかりとはめ込む。 2.溶解したゲル片または PCR 産物を SV Minicolumn に移し、室温で1 分間インキュベートする。吸引 を開始し、液体を全て SV Minicolumn に通す。 注: 吸引圧は最低で 15 inches of mercury です。吸引圧の換算は、欄外の表をご覧ください。 1 Inch Hg 15 Inches Hg 3.386kPa 50.8kPa 25.4Torr 381Torr 0.0334atm 0.501atm 0.491psi 7.37psi 2.54cm Hg 38.1cm Hg 33.86mbar 508mbar Inches of Hg から 他の単位への換算 www.promega.co.jp 6 3.700ml の Membrane Wash Solution(95%エタノールで希釈;セクション IV.Aを参照)を添加し、カラ ムを洗浄する。前のステップで SV Minicolumn の側壁についた液滴が洗い流されたことを確認してく ださい。吸引を開始し、液体を SV Minicolumn に通過させます。この洗浄ステップを 500ml の Membrane Wash Solution で繰り返す。 4.吸引を止め、使っていないポートを空け、マニフォールドに通気する。吸引マニフォールドから SV Minicolumn をはずし、SV Minicolumn を Collection Tube に移す。SV Minicolumn セットを16,000 ×g で 5 分間遠心し、残っている Membrane Wash Solution をカラムから除去する。 5.SV Minicolumn を清浄な 1.5ml 微量遠心チューブに移す。50ml の Nuclease-Free Water をメンブ レンに触れないように、カラムの中心に直接加える。室温で 1 分間インキュベートする。16,000×gで 1 分間遠心する。 6.SV Minicolumn を捨て、溶出した DNA の入った微量遠心チューブを 4℃または-20℃で保存する。 表 3.溶出液量に対する回収率 700bp の PCR 産物をトリプリケートで直接精製し、エチジウムブロマイド染色で定量した。 溶出液量 50m l のときと比較した回収率 10ml 35% 15ml 98% 25ml 98% 50ml 100% 75ml 100% 100ml 100% 注: 1.溶出した DNA の容量は、約 42~47ml です。もしも DNA をさらに濃縮する必要がある場合は、エタノール 沈殿を行ってください。別に、15ml の Nuclease-Free Water で溶出することでほとんど収量の減少無く溶 出することができます。15ml で溶出を行う場合は、遠心の前にメンブレンが Nuclease-Free Water で完全 に覆われていることを確認してください。15ml 未満で溶出することはお薦めしません(表1 を参照)。 2.DNA をアガロースゲル電気泳動で分析する場合は、最終濃度 2×の loading dye を推奨します。 VI.困ったときには 症 状 考えられる原因 コメント 収量が低い ゲル片または PCR 反応に加え たMembrane Wash Solution の 比率が間違っていた。 ゲル片または PCR 反応に等量加えたかどう かを確認する(10mg のゲル片または 10ml の PCR 反応に対し 10ml)。 ゲルの融解が完全でない。 次の精製ステップに進む前にゲル片が完全 に融解したことを確認する。ゲル片を完全に 融解するためには、50~65℃でのインキュベ ーションが必要です。 分光光度計で確認できる量より も少量の DNA が精製された。 アガロースゲル/エチジウムブロマイドで定 量する。 エタノールがMembrane Wash Solution に添加されていない。 Membarane Wash Solution にエタノールを 添加し(セクションIV.A)、精製をやり直す。 自動蛍光シークエンスで 良い結果が得られない シークエンシング反応に加えた DNA 量が少なすぎる。 シークエンシング反応に用いる DNA量を増や すか、エタノール沈殿により DNA を濃縮する。 最大 7mlまでの溶出した DNAを蛍光シークエ ンシング反応に用いることができます。 www.promega.co.jp 7 症 状 考えられる原因 コメント 自動蛍光シークエンスで 良い結果が得られない (続き) シークエンシング反応に加えた DNA 量が多すぎる。 DNA 量が多すぎると蛍光シークエンシングの 妨げになります。より少量のDNA を用いるか、 シークエンシングの前に DNA を希釈します。 溶出に TE バッファーが使用され た。 DNA をエタノール沈殿するか、DNA 断片を再 度精製し、Nuclease-Free Water で溶出する。 UV 照射の再に過剰のチミジン ダイマーの形成が起こった。 AT リッチテンプレートのチミジンダイマーの形 成を最少限に抑える方法について、参照文献 1 を確認する。 制限酵素消化がうまくい かない 制限酵素の濃度または消化時 間が不十分である。 制限酵素の量を増やすか、インキュベーション 時間を増やす。あるいは両方増やす。使用す る制限酵素に適切な温度で、最適バッファー 中で消化する。 精製された DNA へのエタノール または塩のキャリーオ-バー。 DNA をエタノール沈殿するか、DNA の容量を 最終反応容量の 10%かそれ以下にする。 ゲルで確認した DNA の 収量が分光光度計の読 みよりも少なく見える 溶出されたDNA 中の微量なコン タミ成分が分光光度計の読みを 人為的に上げてしまっている。 アガロースゲル/エチジウムブロマイドを用い て DNA の収量を定量する。 DNA をエタノール沈殿する。 A260/A230 比が低い グアニジンチオシアン酸の混入 がもっとも考えられる 比率が低くとも、このあとのアプリケーションで DNA がうまく機能しないわけではありません。 A260/A230 の比率が低いことが気になる場 合は DNA をエタノール沈殿する。 Spin Basket が目詰まり した ゲル片が完全に溶解していな い。 50~65℃におけるインキュベーション時間を 延長し、ゲル片が完全に溶解したことを確認 する。 ゲル片に対する Membrane Binding Solution の比率が低過 ぎる。 ゲル片に Membrane Binding Solution を 10mg のゲル片あたり溶液が 10mlと、同じ比 率になるように添加する。 吸引圧が不十分 吸引法で SV Minicoumn を用いるためには 15 inche of mercury を上回る吸引圧が必要 です。吸引が不十分な場合はスピン法を用い てください。 精製した DNA がゲルに アプライしたときにウェル から浮き上がる エタノールのキャリーオーバー Membrane Wash Solution が洗浄ステップか らキャリーオ-バーされないように注意してく ださい。カラムが湿っている場合は、 Collection Tube を空にし、SV Column セット を1 分間、再遠心します。残留するMembrane Wash Solution を除去するために、SV Minicolumn を最後の遠心ステップで必ず 5 分間遠心してください。 DNA サンプルをゲルにアプライする前に、2× loading dye を添加してください。 精製した DNA のバンド がはっきりしていない DNA がシアリング(せん断)され た アガロースゲルを Membrane Binding Solution と穏やかに混ぜる。 DNA がヌクレアーゼで分解され た 使用前に gel running buffer をオートクレーブ する。 クローニング効率が低い グアニジンチオシアン酸の混入 による可能性 DNA をエタノール沈殿で濃縮する www.promega.co.jp 8 VII. 参照文献 1. Zimmermann, M., Beeck, J. and Wolf, K. (1998) Minimizing the exposure to UV light when extracting DNA from agarose gels. BioTechniques 25, 586. 2. Hengen, P. (1997) Methods and reagents. Protecting vector DNA from UV light. Trends Biochem. Sci. 22, 182–3. 3. Grundemann, D. and Schomig, E. (1996) Protection of DNA during preparative agarose gel electrophoresis against damage induced by ultraviolet light. Biotechniques 21, 898–903. 4. Cariello, N.F. et al.(1988) DNA damage produced by ethidium bromide staining and exposure to ultraviolet light. Nucl. Acids Res. 16, 4157. VIII. 付録 A.バッファーと溶液の組成 Membrane Wash Solution 1X TE buffer (エタノール添加後) 10mM Tris-HCl (pH 7.5) 10mM potassium acetate (pH 5.0) 1mM EDTA (pH 8.0) 80% ethanol 16.7µM EDTA (pH 8.0) 1X TBE buffer セクションIV.Aの表2にしたがって、キットに付属 89mM Tris base のMembrane Wash Solution (濃縮品)に95% 89mM boric acid エタノールを添加し、調製する。 2mM EDTA (pH 8.0) Membrane Binding Solution 1X TAE buffer 4.5M guanidine isothiocyanate 40mM Tris base 0.5M potassium acetate (pH 5.0) 5mM sodium acetate 1mM EDTA (pH 8.0) B.関連製品 製 品 サイズ カタログ番号 Miniprep Vacuum Adapters 20個 A1331 PCR Master Mix* 10回分 M7501 100回分 M7502 1,000回分 M7505 Access RT-PCR Introductory System * 20回分 A1260 100回分 A1250 500回分 A1280 AccessQuick™ RT-PCR System * 10回分 A1700 20回分 A1701 100回分 A1702 500回分 A1703 Agarose, LE, Analytical Grade* 100g V3121 500g V3125 Ethidium Bromide Solution, Molecular Grade* 10ml H5041 TAE Buffer,10×* 1,000ml V4271 TBE Buffer, 10×* 1,000ml V4251 * 実験室用 ※ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。 プロメガテクニカルサービス: Tel: 03-3669-7980 e-mail: prometec@jp.promega.com www.promega.co.jp