DIAプロテオーム解析受託サービス

委託業務実施機関元  公益財団法人かずさDNA研究所 供給元  株式会社かずさゲノムテクノロジーズ

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DIAプロテオーム解析受託サービス

サービス概要

2022年11月 高速DIAプロテオーム解析の開始、ならびに作業効率化による一部メニューのさらなる値下げを実現しました。
従来のプロテオーム解析はトランクリプトーム解析と比較すると分析深度が低く、3,000~5,000種類のタンパク質しか観測することができませんでした。これでは様々な分野で着目されることの多いキナーゼや転写因子などの微量タンパク質を観測するには不十分であり、さらなる分析深度の拡大が期待され続けてきました。本サービスの解析を担うかずさDNA研究所では次世代プロテオミクスと称されている分析深度、定量性に優れたDIAプロテオミクス技術を独自に最適化し、さらに最新鋭の質量分析計で測定することにより、哺乳類培養細胞から最大10,000種類のタンパク質を同定・比較定量を行えるシステムを構築しました(観測できるタンパク数はサンプルの種類に依存) 。当受託ではこの最新鋭のシステムを用いた世界最高峰のプロテオーム解析を提供いたします。

ここまで来たか プロテオーム解析
 

DIA解析の優れた点

分析深度

MS1 で検出されたペプチドピークを選択してMS2解析を行うのではなく、MS1 の全m/z レンジを細かく区切りながら連続的にMS2 を取得します。これによって、ピーク強度の低いペプチドを含めてMS1 で観測されたすべてのペプチドピークに対してMS2 を取得できるため、微量タンパク質・ペプチドの検出が可能で分析深度の高い測定が可能です。

定量性

定量解析では実際にペプチドの同定に使われたMS2 ピークを用いて定量値を算出するため、DDAプロテオーム解析のように分子量が類似するペプチドが同じ溶出時間に検出されても区別することが可能であり、ピークの取り間違えが起きづらく、正確な定量値を導き出すことができます。

● 使用機器
Orbitrap Exploris 480 [Thermo Fisher Scientific社]
Q-Exactive HF-X [Thermo Fisher Scientific社]
● 本サービスはタンパク質配列が解析されている生物種を対象としたものです。
測定メニューごとの分析深度

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測定メニュー観測できるタンパク質の数
(目安)
用 途
高速DIAプロテオーム解析3000~6000
(他社受託サービスレベル)
化合物スクリーニングや臨床検体など多検体サンプルを対象したプロテオーム解析
*50検体以上のみ対応可能
(参考文献[2]で開発した高速プロテオーム解析をベースとした受託分析)
簡易DIAプロテオーム解析6000~8000サンプル中の主要なタンパク質を対象としたプロテオーム解析
標準DIAプロテオーム解析8000~9000疾患、薬剤、環境などによるタンパク質変動を詳細に捕えるためプロテオーム解析
高深度DIAプロテオーム解析9000~10500様々な生命現象の主要制御因子が豊富に含まれる超低発現領域まで分析対象とする世界最高峰のプロテオーム解析
(参考文献[1]の分析方法をさらに改良し、より安定した分析を実現)
高深度DIAプロテオーム解析を実施する意義

左図は高深度DIA プロテオーム解析によって解析されたHEK293細胞中のタンパク質発現量のダイナミックレンジを示しています。本解析ではHEK293細胞から10,000種類以上のタンパク質を安定して観測することができ、世界最高峰のプロテオーム解析結果を得ることができています(同定の閾値:Protein FDR < 1%, Precursor FDR < 1%)。また、低発現なタンパク質として知られるキナーゼならびに転写因子の観測数は分析深度が拡大されるとともに増加し、高深度DIAプロテオーム解析ではキナーゼが574種類、転写因子が1655種類まで観測することに成功してます。
 様々な生命現象のマスターレギュレーターが含まれる微量タンパク質まで網羅的に解析するには当受託の高深度DIA プロテオーム解析に大きなアドバンテージがあります。

解析メニュー

*取得データ量は目安の数値であり、それらのデータ量を保証するものではありません。

発現タンパク質の同定と相対定量解析

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●作業内容 タンパク質抽出+トリプシン消化+質量分析(同定ならびに相対定量解析)
*サンプルが凍結培養細胞、凍結動物組織の場合。その他のサンプルはご相談ください。
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
高速DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに相対定量解析
(3,000-6,000タンパク質)
タンパク質:20 ug以上
目安:
細胞 5×105 以上, 組織 1 mg以上,
血清/血漿 1 uL以上, 尿 200 uL以上
*脂肪細胞や脳組織など
脂質を多く含むサンプルは5 mg以上
50~806週間〜¥ 64,000
81~1608週間〜¥ 64,000
161以上要相談¥ 64,000
簡易DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(6,000-8,000タンパク質)
1~54週間〜¥ 131,000
6~10¥ 125,000
11~23¥ 120,000
24~お問い合わせください
標準DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(8,000-9,000タンパク質)
1~54週間〜¥ 216,000
6~10¥ 207,000
11~23¥ 198,000
24~お問い合わせください
高深度DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(9,000-10,500タンパク質)
1~54週間〜¥ 320,000
6~10¥ 307,000
11~23¥ 294,000
24~お問い合わせください
リン酸化タンパク質の同定と相対定量解析

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●作業内容 タンパク質抽出 +トリプシン消化+リン酸化ペプチド濃縮+質量分析
*サンプルが凍結培養細胞、凍結動物組織の場合。その他のサンプルはご相談ください。
●細胞回収用推奨プロトコルはこちら
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
標準DIAリン酸化プロテオーム解析
GPF+LC-MS/MS (DDA、ライブラリ作製用)
LC-MS/MS (DIA、相対定量解析用)
タンパク質消化物からリン酸化されたペプチドを濃縮し、
同定ならびに相対定量解析(8000-12000リン酸化ペプチド断片)
タンパク質:500 ug以上
目安:
細胞 1×107 以上, 組織 20 mg以上
1~54週間〜¥ 343,000
6~10¥ 300,000
11以上¥ 291,000
24~お問い合わせください
高深度DIAリン酸化プロテオーム解析
GPF+LC-MS/MS(DDA、ライブラリ作製用)
LC-MS/MS(DIA、相対定量解析用)
リン酸化ペプチドを濃縮後、Gas phase fraction法により
大規模なリン酸化ペプチドライブラリーを作製。
そのライブラリーをもとにリン酸化ペプチド同定
ならびに相対定量解析(12,000-20,000リン酸化ペプチド断片)
1~54週間〜¥ 457,000
6~10¥ 403,000
11以上¥ 379,000
24~お問い合わせください
ゲルバンド中のタンパク質同定

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●作業内容 ゲル内消化(トリプシン消化)+ 質量分析
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
ゲルバンド中のタンパク質同定
LC-MS/MS(DDA)
タンパク質バンドが検出できていれば可能1~54週間〜¥ 96,000
6~10¥ 92,000
11以上¥ 88,000
24〜お問い合わせください
免疫沈降したサンプルのタンパク質同定

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●作業内容 免疫沈降したサンプルの前処理+トリプシン消化+質量分析
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
免疫沈降したサンプルのタンパク質同定
LC-MS/MS(DIA)
サンプル:ビーズ(推奨プロトコル参照)
2〜3 μgの抗体で免疫沈降したタンパク質
(オンビーズ法による推奨プロトコルあり)
1~54週間〜¥ 144,000
6~10¥ 138,000
11~23¥ 132,000
24~お問い合わせください
免疫沈降したサンプルのタンパク質同定
LC-MS/MS(DIA)
サンプル:溶出物
2〜3 μgの抗体で免疫沈降したタンパク質1~54週間〜¥ 192,000
6~10¥ 184,000
11~23¥ 176,000
24~お問い合わせください
オプション

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●作業内容 サンプルの溶液の種類、液量、濃度により、有機溶媒沈殿法、TCA沈殿法、順相系ビーズを使用
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
クリーナップ処理(タンパク抽出物、体液、培養上清
などの液体状のサンプルの場合は必須)
1納期に影響せず¥ 13,000

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●作業内容 カラムによる除去+クリーナップ処理
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
ヒト血清/血漿高存在量
タンパク質14種類除去 & クリーナップ処理
血清/血漿 10 µL以上1納期に影響せず¥ 29,000
マウス・ラット血清/血漿
アルブミン・IgG除去 & クリーナップ処理
1¥ 29,000
ヒト・マウス・ラット以外血清/血漿
アルブミン除去 & クリーナップ処理
(FBSが含まれる培養上清からのアルブミン除去にも対応)
1¥ 29,000

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●作業内容 疎水性タンパク質濃縮、かつ、親水性タンパク質(ヘモグロビン、アルブミン、グロブリンなど)除去
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
乾燥ろ紙血(DBS)からの
難溶性タンパク質抽出
DBS 直径 1.2 cm程度のディスク1枚分以上1納期に影響せず¥ 32,000

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●作業内容 ホルマリンによる分子架橋を解き、タンパク質抽出
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
ホルマリン固定パラフィン包埋
(FFPE)組織からのタンパク質抽出
厚さ:10~20 μm、 表面: 50 mm2 以上
(ホルマリン固定時間が48時間以下の
サンプルのみお引き受け可能)
1納期に影響せず¥ 32,000

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解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
ゲルの切り出し1納期に影響せず¥ 7,000

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解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
高深度:FAIMS1納期に影響せず¥ 24,000

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●作業内容 質量分析
●データ納品後、2週間以内にお申込み、4週間以内に発注を行ってください。
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
解析アップグレード
データ納品後、同じサンプルを使用して
高深度解析を実施
簡易→標準DIA6,000~8,000 →
8,000~9,000
(タンパク質)
追加の
サンプルは
不要です。
1~54週間〜¥ 170,000
6~10¥ 155,000
11以上¥ 144,000
標準DIA→高深度DIA8,000~9,000 →
9,000~10,500
(タンパク質)
1~5¥ 217,000
6~10¥ 190,000
11以上¥ 176,000
標準DIAリン酸化→
高深度DIAリン酸化
8,000~12,000 →
12,000~20,000
(リン酸化ペプチド断片)
1~5¥ 217,000
6~10¥ 190,000
11以上¥ 176,000

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●作業内容 質量分析
●1測定追加するごとに料金を加算(検体数に応じた割引はありません)
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期カタログ価格(単価)
同一サンプル繰り返し測定簡易DIAプロテオーム解析一度測定したサンプルを
再度測定するサービスです。
追加のサンプルは不要です。
1納期に影響せず¥ 48,000
標準DIAプロテオーム解析1¥ 72,000
高深度DIAプロテオーム解析1¥ 96,000
標準DIAリン酸化プロテオーム解析1¥ 72,000
高深度DIAリン酸化プロテオーム解析1¥ 96,000

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●作業内容 geneXplain platform
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量納期データ解析数カタログ価格(単価)
データ解析(GO解析, Pathway解析, Upstream解析)
※1群n3以上の群間比較解析のみご利用可能です。
ex. 対照群 (n=3) vs 実験群 (n=3))
+1週間〜データ解析数
1〜2
¥ 80,000
+2週間〜3〜5¥ 72,000
+3週間〜7以上¥ 64,000
ペプチドーム解析

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●作業内容 質量分析
解析メニュー取得データ目安必要サンプル量サンプル数納期価格/1サンプル
ペプチドーム解析によるペプチド同定 LC-MS/MS(DDA)要相談1~5要相談¥ 229,000
6以上¥ 190,000
ペプチドーム解析によるペプチド同定・相対定量解析: 
LC-MS/MS(DDA, ライブラリ作製用, DIA, 相対定量解析用)
要相談1~5要相談¥ 384,000
6以上¥ 336,000

納品物

MS測定データ (.rawファイル)、タンパク質同定・相対定量解析データ(解析ソフトウェア DIA-NN で出力されるデータ)、観測されたタンパク質名、タンパク質の定量値などを記載したリスト(Excel ファイル)をHDD、DVD-R またはUSB メモリスティックに収納して納品いたします。

ご注文の流れ

1

お問い合わせ・お見積りフォームに必要事項を記入し送信

2

お打ち合わせ、お見積り兼発注書・解析依頼書の受け取り

3

販売店に発注 解析依頼書にサンプル情報を記入し送付(Email)

4

サンプル送付(印刷した解析依頼書を同梱)

サンプル送付方法

  • 必要サンプル量は各メニューの記載をご参照ください。
  • サンプルが必要量以下の場合、分析をお引き受けすることは可能ですが、サンプル量が少量になると伴って観測できるタンパク質も減少します。また、1回分の分析量しか得られなかった場合にマシントラブル等で十分な測定結果が得られなかったときは無償で再測定は行いますが、サンプルの補償はできません。サンプルが必要量あるかどうか分からない場合でも、こちらでタンパク定量を行い、必要量以下のときはお客様にご連絡するようにしております。
  • サンプルチューブは弊社から送付いたしますエッペンドルフ社の Safe-Lock Tube(カタログ No. 0030120086)を推奨しております(特に微量サンプルの場合は強く推奨)。チューブはオートクレーブしていないものをご使用ください。
  • ゲルサンプルの場合はケラチンなどのコンタミが確認される場合が多くあります。
     電気泳動、染色、切り出しなど必ず手袋をして実験者由来のコンタミが入らないように注意してください。
     また、ゲルの切り出しはバンド以外のゲルが極力入らないように切り出してください。ゲル体積が増えると非特異的吸着も増え、損失を招くことになります。
  • サンプル送付前にサンプル情報を記載した解析依頼書(Excelファイル)をメールにてお送りください。
     サンプル送付時にはプリントアウトした解析依頼書を同梱してください。

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*長期保存の場合はスクリュータイプのしっかりと密閉できるチューブを推奨します。
*液体窒素がない場合は速やかに-80℃で凍結してください(金属ブロックなどがあれば、事前に-80℃に入れ、そこにサンプルを置いて急速に凍結させることを推奨)

その他のサンプル詳細につきましてはお問合せください。
サンプルご提供サンプル送付方法
培養細胞培地を除去後、PBSにて2回洗浄し、
チューブに入れて液体窒素で凍結
ドライアイスを同梱し冷凍便
組織取り出した組織をPBSにて血液を除去し、
チューブに入れて液体窒素で凍結
ドライアイスを同梱し冷凍便
タンパク質抽出物チューブに入れて液体窒素で凍結ドライアイスを同梱し冷凍便
血漿・血清チューブに入れて液体窒素で凍結ドライアイスを同梱し冷凍便
培養上清500xg、5分程度の弱い遠心で細胞を除去し、さらに
15,000xg 10分程度の遠心で細胞片などを
除去した上清をチューブに入れて液体窒素で凍結
ドライアイスを同梱し冷凍便
ゲル片(CBB染色、質量分析用銀染色、他)切り出したゲルをチューブに入れてパラフィルムを巻く保冷剤を同梱し冷蔵便
ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織弊社から送付いたしますエッペンドルフ社の
セーフロックチューブに入れてパラフィルムを巻く
(ホルマリン固定時間が48時間以下のサンプルのみ
受託を引き受けることが可)
常温便

解析依頼書送付先: otoiawase@kazusagt.com

サンプル送付先

〒292-0818
千葉県木更津市かずさ鎌足2-6-7
株式会社かずさゲノムテクノロジーズ
Tel: 0438-52-2001
*注意:平日に到着するようご指定ください。