P450-Glo™ Assay System

CYP450の阻害剤として知られている化合物を使用した場合にもかかわらず、CYP450の反応が阻害されなかった事例はありますか?

CYP3A4 阻害剤のTerfenadine(抗アレルギー薬) を添加したときに、精製酵素のみと比較して、RLU値が2倍上昇したことが報告されています。CYP3A4には、酵素触媒の活性部位が多数あるため、この場合は、Terfenadine単独ではCYP3A4の活性を阻害できなかったためだと考えられています。ただし、精製酵素を単独使用したときと比べて、RLU値が上昇したことについての原因は不明です。

CYP450の反応阻害は、 生体内の代謝や複数の基質が存在することにより、生じるとされています。阻害剤のスクリーニング時に、期待に反した結果が認められた場合は、複数の異なる基質の使用や、P450-Glo™ Assay以外の測定方法(蛍光法など)を実施し、総合的に評価することをお薦めいたします。

なお、現在販売されているP450-Glo™ Assayの各CYP450分子種に対する阻害剤(化合物)のリストがあります(1)。

参考文献
1. Cali, J.S. et al. (2006) Luminogenic cytochrome P450 assays. Expert. Opin. Drug. Metab. Toxicol. 2, 629-45.

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