Flexi® Vector System

Flexi® Vector Systemの使用方法を簡単に説明してください。

目的遺伝子を初めてFlexi® Vectorに導入する場合(エントリー)と目的遺伝子を他のFlexi® Vectorに組み換える場合(トランスファー)について説明します。詳細は製品プロトコールTM254をご参照ください。

1) 目的遺伝子を初めてFlexi® Vectorに導入する(エントリー)

Sgf Iと Pme Iを含むプライマーを用いて目的遺伝子をPCRで増幅し、実験に適したFlexi® Vectorにクローニングします。

<ステップ1;プライマーの設計とPCR>
Flexi® Vector Primer Design Toolを用いて、Sgf IおよびPmeIサイトを含むプライマーを設計します。このプライマーを用いてPCRを行い、目的遺伝子を増幅します(図3)。

図3 プライマー設計とPCR

<ステップ2;クローニング>
PCR産物は、Wizard® SV Gel and PCR Clean-Up System で精製します。次に、Flexi® Enzyme Blend (Sgf I and Pme I)を用いて、PCR産物とFlexi® Vectorをそれぞれ切断し、PCR産物をWizard® SV Gel and PCR Clean-Up System で精製します*)。その後、ライゲーション、トランスフォーメーションを行います。ベクターに含まれる致死遺伝子(lethal gene;Barnase)をもつクローンは生育できないため、目的遺伝子を含むクローンのみが得られます。また、培地には、必ずアンピシリンもしくはカナマイシンを添加し、薬剤スクリーニングも実施してください。

*)一般的なクローニングでは、制限酵素処理したベクターから切り出されたDNA断片を除くためにベクターの精製を行う場合もありますが、Flexi® Vectorでは、Sgf I とPme Iの処理で致死遺伝子が切り出され、それを含むクローンは生育できないため、ベクターの精製は不要です 。

図4 Flexi® Vector System エントリーの概略

2) 目的遺伝子を他のFlexi® Vectorに組み換える(トランスファー)

目的遺伝子をクローニングしたベクター(Donor)から他の機能を有するFlexi® Vector(Acceptor)に組み換える場合*)、これら2種類のベクターを同時にFlexi® Enzyme Blend (Sgf I and Pme I)で切断します。引き続き、精製操作を行うことなく、ライゲーション、トランスフォーメーションを行います。Acceptorとなるベクターがもつ薬剤耐性(AmprあるいはKanr)と致死遺伝子(lethal gene)による選択により、目的クローンを高効率に得ることができます(図5)。

* )Acceptor にはDonorと異なる薬剤耐性マーカーをもつベクターを選択してください。

図5 Flexi® Vector System トランスファーの概略

よく見られている質問

インターネットでのお問い合わせ

下記フォームよりお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから

お電話でのお問い合わせ

製品詳細・学術的なお問い合わせ専用ダイヤル(受付時間:平日9:00~17:00)

TEL 03-3669-7980