E. coli S30 Extract System

E. coli S30 Extract Systemを用いた発現系では、鋳型DNAをどのように設計すればよいですか?

大腸菌で発現させるためのプロモーターとその下流に適切なRibosomal Binding Site (RBS)を含むように設計してください。大腸菌でよく発現する共通のプロモーターとしては、lacUV5、tac、λPL、lac、trpなどがあります。ベクターを用いて目的タンパクの遺伝子をクローニングする場合は、ベクター配列にある大腸菌発現プロモーターを確認してください。

表2 大腸菌発現プロモーターのコンセンサス配列

プロモーター-35 region-10 region
コンセンサス配列 (1)TTGACATATAAT
lacUV5 (2)TTTACATACAATG
tac (2)TTTACATTTAATG
λPL(2)TTGACAATAAT
lac (2)TTTACATATGTT
trp (2)TTGACATTAACTA

開始コドンから適切な間隔をあけて位置しているRBSは、E. coliの発現系で翻訳を開始させるために必要です。例えば、pF1A(K) T7 Flexi® Vector(C8441、C8451)のRBSは、Shine-Dalgarno(SD)配列の「AGGAG」(3)を用いています。

E. coli T7 S30 System for Circular DNAを使用し、T7 promoterの配列を介した転写反応を実施する場合は、例として、以下のとおりに鋳型DNAの配列設計してください。

<参考>

大腸菌発現ベクターとして販売されている、PinPointTM Xa-1 Vector(V2031)のtacプロモーター領域から開始コドンの間の配列を示します。

参考文献

(1)Nucleic Acids Res., 17, 2933?2945, 1989
(2)JBC., 260, 3539-3541,1985
(3) Nature 254, 34, 1975

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