E. coli S30 Extract System

E. coli S30 Extract Systemを用いた発現系では、翻訳反応に影響を及ぼすパラメーターとして何が挙げられますか?

E. coli S30 Extract Systemでの翻訳反応に影響を及ぼすパラメーターを表3にまとめました。

表3 E. coli S30 Systemの翻訳反応に影響を受けるパラメーター

パラメーター濃度範囲備考
Mg2+0-2 mMS30反応系では、最重要パラメーターです。
K+0-100 mM 
NH4+0-10 mM濃度が50mM以上になった場合は反応阻害が生じるかもしれません。
glycerol2%以下2%以上では、翻訳活性は低下します。
Pharge Polymerase(SP6 polymeraseなど)滴定により最適な濃度を決定する1反応あたり、1µL以上添加しないようにしてください。ポリメラーゼに含まれるグリセロールが翻訳反応を阻害することがあります。

<参考>

E. coli S30 Systemを用いた翻訳反応で目的とするサイズのタンパク質が得られなかった場合は、以下の点を確認してください。

  • SDS-PAGEにより目的タンパク質の分解産物が確認されたときは、どの時期からタンパク質の分解が起きているかを調べ、インキュベーションの時間を検討する必要があります。
  • [35S]MetのRI標識を用いて、アミノ酸配列にメチオニンを含む高分子量のタンパク質を合成する場合は、[35S]Metが早い割合で消費されるため、翻訳反応途中のタンパク質産物を得ることが予想されます。
  • 通常の反応条件は37℃で1~2時間ですが、25℃で2~6時間反応させることにより、翻訳量を増加させることができます。
  • 内在性タンパク質による目的タンパク質のコーディング領域内での切断が認められたときは、目的タンパク質の開裂した複数のバンドを特定することにより、発現を確認してください。

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